台風・自然災害による不動産投資のリスク【5つの実例紹介】

こんにちは。ペリカン(@Pelican0825)です。5年ほど大家業をしています。

 

さて2019年は、大型の台風が日本列島を襲いました。

 

台風直後は、本当に業者不足で、なかなか修理が進まない状況がつづいて、本当に大変でした。

 

千葉の台風被害ですが、修理依頼が殺到でなかなか進みません。私の物件も雨漏り戸建ては来週瓦組み直ししてもらえそうですが、棟板金が飛んだ家は年内修理は厳しい感じです。その他の損傷は3週間経ちますがまだ見積もりさえ出てきません。千葉県全土の復旧はおそらく半年がかりですね。

 

今回は、私の所有物件の被害を紹介しつつ、そこから得られた教訓も書いてみます。

 

(悲報)大型台風により所有物件5つが被災!

2019年9月9日に千葉県千葉市に上陸した台風15号は、観測史上最強クラスの勢力でした。

 

被害の確認のため、わたしが現場に向かう途中も、木がなぎ倒されていました。

 

台風の勢力がいかに強かったかを物語っていますよね。

 

倒木

 

わたしの物件でも、合計5件の被害が出てしまいました。

 

それぞれどんな被害だったかご紹介していきます。

 

戸建て1号:棟板金が飛ぶ&アンテナ傾き

棟板金破損&アンテナ傾き

 

こちらは私の記念すべき第1号の戸建てです。

関連:アクセントクロスで魅力UP!はじめての戸建て投資【利回り22.6%】

 

屋根の棟板金が、途中から無くなっていて、横の空き地に転がっていました。

 

棟がぜんぶ吹っ飛んでいたので、最初は雨漏りするのが心配でしたが、業者さんに聞いたら「防水シートがあるから大丈夫だと思います」と言われました。

 

実際に雨漏りは起こらなかったのでよかったです。

 

ただし、このエリアは田舎で近隣の業者も手薄のため、修理まで4ヶ月くらい掛かる見込みで、まだ直っていません。

 

特段住むには支障がないので、入居者さんにはそのまま住んでもらっています。

戸建て2号:棟瓦の破損&雨漏り

棟瓦の破損

 

こちらは築37年の家です。こちらも棟瓦が、ぜんぶ吹っ飛んでしました。

 

こちらの家は瓦の下の防水シートも劣化していたようで、2階の和室の天井にじんわり雨染みができました。

 

この家は最優先だとすぐ判断し、応急処置してもらいました。具体的には、いったんブルーシートで凌いでもらい、その後すぐに棟瓦の部分を漆喰(しっくい)で固めてもらいました。

 

Point!
ブルーシートは一度敷いてもズレてきたりするので、長くても1〜2ヶ月しか持たないそうです。その間に業者が修理に入れないと、また雨漏りすることもあるので注意しましょう。

 

こちらの家は、瓦がまだ入荷していないため、雨漏りは大丈夫ですが、完全復旧まで3ヶ月くらいかかりました。

 

戸建て3号:カーゲートの破損

カーゲートの破損

 

こちらはカーゲートの破損です。突風で根本から折れてしまいました。

 

こちらは先日の記事「カーゲートをなるべく早く・安く修理する方法【工賃込み10万円以下】」でもご紹介したように、すでに復旧しています。

 

カーゲートなので生活に大きな支障がなくてよかったです。本体+工賃で、10万円弱の修理費でした。

 

戸建て5号:門灯の破損

門灯の破損

 

こちらはわたしの法人所有の戸建てです。

 

なんと門灯の蓋だけが飛んでいくという悲しい状況(笑)窓枠も傷が入っています。

 

先日こちらも復旧して新品になりました。

 

アパート3号:窓ガラスの破損

窓ガラスの割れ

 

最後は、唯一のアパートでの被害で、窓ガラスにヒビが入りました。このアパートは高台にあるので、飛来物がもろに当たったのでしょうね。

 

でも網入りガラスだったので、入居者さんにもケガがなかったのが、不幸中の幸い。近くのガラス屋さんにお願いして3万円くらいで直してもらいました。

 

大型台風の教訓:「火災保険はいま一度見直そう」

教訓

 

以下の3つが教訓です。

 

  1. 瓦屋根は安心ではない
  2. 大雨による浸水被害のほうが痛手となる
  3. 火災保険のカバー範囲を今一度確認しよう

 

それぞれ簡単に触れておきます。

 

1.瓦屋根は安心ではない

屋根が瓦(かわら)だと安心だと、私も以前まで考えていました。

 

瓦(かわら)は陶器と一緒で、あまり劣化せず、長期間の耐久性があると考えられているからです。よく、土の中から昔のお皿が出土しますよね。

 

しかし、台風による強風はこの瓦自体をふっ飛ばしてしまいます。

 

スレートの屋根だと、そういうことは稀ですからね。

 

ですから台風が多い沖縄などでは、漆喰で瓦をすべて固めている「琉球赤瓦」が有名です。これは、瓦と瓦の間をすべて漆喰でふさぐので強風にも耐えられます。

 

琉球赤瓦

 

しかし通常は、瓦を葺き並べているだけなので、突風で飛んでいくリスクが高いのです。

 

もちろん瓦が割れても一枚だけ交換できるため、その方がメンテナンスは楽なのですけどね。

 

かわら屋根のリスクと対応について、我々大家はしっかり認識しておかなければいけませんね。

 

2.大雨による浸水被害のほうが痛手となる

武蔵小杉のタワマン浸水が、社会的なニュースになりました。

 

また長野県でも千曲川が氾濫して、多くの家が水没しています。

 

賃貸住宅の場合は、こうなると家として住めないため、入居者さんは退去となるでしょう。

 

つまり家賃収入が入って来なくなり大家としては大打撃を受けます。

 

ハザードリスクが高い物件を買わない方法については、以前「戸建て投資で失敗を回避せよ【初心者が買ってはいけない4つの物件】」でもご紹介したとおりです。

 

ですから、私は近くに河川があるとか、海辺が近い不動産は、できるだけ買わないようにしています。

 

3.火災保険のカバー範囲を今一度確認しよう

結果的には、私の所有物件への被害は、すべて火災保険でカバーできました。

 

しかし共済系の保険を使っていた物件は、やはり満足に保険額が伸びませんでしたね。とくに全労済は、正直最悪でした。ぜんぜん満足のいく保険金が支払われず、手出しが多かったですね。

 

全労済は保険金が入ってくるまでのスピード感もイマイチでしたので、これを期にすべて民間系の保険会社に切り替えしました。

 

おすすめの火災保険の掛け方は、以前の記事でも詳しく解説しています。よかったらご覧ください。

関連:不動産投資における火災保険とおすすめの掛け方【アパート・戸建て】

 

端的にいうと、汚損破損特約・水道管破裂による水漏れ・施設賠償責任保険の3つはしっかり入っておきましょう、ということですね。

 

保険は、心の安心でもあります。日頃からカバー範囲を理解しておきましょうね。

 

以下、関連記事です。

 

▼雨漏りが保険で認められるためのポイントを解説しています。

 

▼これを読めば「施設賠償責任保険」の大切さがご理解いただけると思います。

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