訳あり物件をリフォームして賃貸できるか?【築37年の戸建てで検証】

こんにちは。ペリカン(@Pelican0825)です。

 

現在、戸建てを8棟ほど所有しています。

 

さて先日、心理的瑕疵のあった戸建てを購入しました。

 

 

今まで購入した不動産の中では一番安い金額での売買でした。

 

Check!!
内覧時の様子、心理的瑕疵物件の告知義務については「傾き・心理的瑕疵のある物件への不動産投資【リスク&対策を解説】」をご参照ください。

 

というわけで今回は、本物件のスペック概要とリフォームのビフォア・アフターについて詳しく解説します。

戸建てスペック&内装ビフォア

戸建てスペック

 

スペックは以下のとおりです。

 

戸建てスペック
  • エリア:千葉県郊外
  • 購入価格:50万円
  • 築年数:37年
  • 都市計画区域:市街化区域
  • 土地の固定資産税路線価:約500万円
  • 駐車場:1台(普通車)
  • 前面道路:6m(公道)

 

本物件は、最初に780万円で販売されていましたが、ぜんぜん買い手が付かなかったため、半年後に480万円に値下げされました。

 

480万というとほぼ土地値ですが、それでも半年くらい売れないまま、ずっとネットに掲載されていたのです。

 

最終的には、私が50万円で指値したところ、ご縁があり、購入の運びとなりました。

 

本物件の近くに、私がいくつか戸建てを所有しているのも、決め手の一つになりました。

 

もちろん心理的瑕疵は、たしかに重い事実なのですが、今回はわたし自身のチャレンジ(経験)として購入することにしたのです。

 

外観と間取りは、以下のイメージです。

 

外観と間取り

この家はずっと10年間も空き家だっただけに、室内は汚かったですね。

 

キッチン

 

キッチン・ダイニングは、煙草のヤニと油汚れがすごいことになっていました。

 

ダイニング

 

勝手口のガラスが破損し、雨除けの板が張られていました(笑)

 

勝手口

 

リビングからDK側の写真です。

 

リビングの豪華なシャンデリアが、バブル時代を彷彿とさせます。

 

リビング

 

トイレは水洗です。

 

しかし、リフォーム開始後に給水管から水漏れして、床がずぶ濡れになりました。

 

トイレ

漏水

 

職人さんに壁を斫ってもらったところ、給水管がサビて劣化していたのが原因でした。

 

空き家期間が長い戸建ては、こうしたトラブルが起こりますね。

 

掛かった修繕コストについては「給水管から水漏れ!修理に掛かった費用と排水管の高圧洗浄について」を参考にしてください。

 

お風呂

 

お風呂は売り主が長期間ゴミを置いていたらしく、こちらも汚いです。

 

洗面所は、ボロにしてはキレイ?な方ですかね。洗面台は交換しないといけなさそうです。

 

洗面所

 

和室はわりと綺麗でした。

 

和室

 

壁に穴が空いているのは埋めないといけませんね。こういうのが2箇所ありました。

 

壁の穴

 

玄関は、昭和の日本家屋といったイメージですね。

 

ここもお化粧は必須でしょう。

 

玄関

 

10年も空き家だったので、まずは給排水管・汚水マスの清掃などフルメンテしてもらいました。それと同時並行で、内装リフォームを入れながら再生していくことにしました。

 

しかし訳ありですから、安く買っていると言っても、掛けるリフォーム費にも限界があります。

 

収入の予測が付かない中で、リフォーム費をかけるというのがなかなか難しい部分でした。

※リフォーム費は後述します

内装のアフター写真

玄関

 

玄関はクロスを交換して、シューズボックスと簡単な飾り付けを実施。

 

LDK

 

リビングは完全LDK化したかったのですが、壁の中に筋交い(すじかい)が入っていてNGだったため、引き戸だけ取っ払ってもらいました。

 

 

壁のクロスはオレンジ系にしてみました。雰囲気だけでも明るい感じにしたかったので、この色を選びました。

 

床は1階のみフロアタイルを敷きました(2階は省エネで未実施)。

 

品番は、サンゲツWD-879(ヨーロピアンオーク)です。薄いクリーム系の色合いなので、やさしい雰囲気が出たと思います。

 

和室

 

和室は、上敷き畳でコストカットしました。

 

洋室化

 

和室は、1階に2部屋あり、内見時の印象が良くないと判断し、一部屋だけ洋室化しました。

 

4.5帖の部屋だったので、コストはある程度抑えることができました。

 

寝室

 

2階の寝室は、カーペットの張り替えとクロス交換です。

 

カーペット→CFやフローリングはかなりコストが嵩むので、そのままカーペット交換としました。

 

キッチン

 

キッチンは、クリーニングだけです。本来はまるごと交換したほうが良いのですが、予算的に厳しかったので、ガスコンロだけ交換しました。

 

若干の古めかしさはしょうがないと割り切っています。

 

トイレ

 

トイレはクロス・CF・便座の交換をしました。

 

お風呂

 

お風呂は、水洗交換、バスナフローレ、コーキング打ち替えという最小限です。

 

給湯器はプロパンガス屋さんに設備貸与してもらい、換気扇は自費で交換しました。

 

洗面所

 

洗面所は、洗面台の交換して、クロス&CFを張り替えました。止水栓が劣化していたので、こちらも交換してもらいました。

 

草刈り

最後に草刈りをして終了です。こちらはくらしのマーケットで依頼しました。

(参考)空き家の草刈りはくらしのマーケットがおすすめ!【料金相場も解説】

リフォーム費用&収益性

掛かったリフォーム費は、以下のとおりです。

 

リフォーム費用
  • 内装リフォーム一式 1,100,000円
  • 給排水管交換と清掃 144,650円
  • ハウスクリーニング 65,000円
  • 除草費用 24,000円
  • 設備交換一式 186,394円
  • その他塗料・カーテンレール・DIY用品 約40,000円

合計:1,596,524円

 

物件価格が50万、リフォームが約160万かかったので、トータル210万円で仕上がりました。

 

これから賃貸募集なので、最終利回りが確定しておりませんが、ざっと以下のイメージです。

 

  • 家賃5万円 → 利回り28.5%
  • 家賃5万5千円 → 利回り31.4%
  • 家賃6万円 → 利回り34.2%

 

ちなみに、このエリアの戸建て家賃相場はだいたい7〜7.5万円ほど。訳ありなのでそこから、1〜2万円下げて募集スタートになると思います。

 

ただし、今回はじめての心理的瑕疵物件の入居付けとなるため、もっと家賃が下がったり、空室期間が長期化する可能性があります。

 

家賃の下限は4万円としており、その場合の利回りは22.8%となります。なお賃貸&売却の両面待ちも検討しています。

 

(2020年3月25日追記)

無事、入居のお申し込みが入りました。小型犬1匹で家賃63000円。リフォーム込みの利回り36%で着地となりました。

投資は「常にひとつ上のチャレンジ」をしていく

チャレンジ

 

今回は、心理的瑕疵物件を、わたしがリスクを負える金額内で投資してみました。

 

たとえそれが失敗に終わったとしても、のちのち自分の経験につながると考えたから取り組んだわけです。

 

賃貸業を6年やってきて思うのは、最初はラッキーで融資が付いたり、トントン拍子で客付けが決まる「ビギナーズラック」があったりします。

 

でも、それが100%すべて、自分の実力ではないということです。長く賃貸業をやっていると、良い意味でも悪い意味でも、化けの皮が剥がれてきて痛い目を見ることがあります。

 

そんな時に、まだまだ自分の知識や経験が足りないな〜と感じることが、誰しもありますね。

 

何が言いたいかというと、「美味しいだけの投資なんてない」ということです。どこかで苦労するようにできていますし、その苦労が、今なのか5年後なのか10年後なのか、という違いに過ぎません。

 

成功したパターンを繰り返す、というのが投資の王道です。しかし、それだけだと楽しみもやり甲斐も、徐々に薄れていく側面があるものです。

 

そういったマンネリを防ぐ意味でも、常にひとつ上のチャレンジをしていく。苦労は早めに経験しておく。こうした心持ちが、自らの実力を磨くのには必要だと考えています。

 

ちなみに本物件はその後、無事に貸家として入居者さんが付きました。賃貸募集の奮闘劇が気になる方は「孤独死物件に賃貸の入居申込みをもらえた理由【4つのポイント】」もご覧頂ければと思います。

 

というわけで本日は以上です。

 

以下、関連記事です。

 

▼年収400万円台から不動産投資で資産形成を目指す方法です。

 

▼戸建て投資の収支について詳しく解説しています。

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