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単身向けアパートに投資するときの注意点と対策

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私の不動産投資のスタートは、長野県のど田舎にある1棟木造アパートでした。この物件は、2DK・1LDKの混合で、単身者だけでなくご夫婦にもお住い頂いてます。

 

これを契機として、翌年には2棟目3棟目として千葉県の戸建てを買い進めました。戸建てはファミリー物件で大きなトラブルもなく、常に高稼働を維持しています。空いてもすぐに埋まるのが特徴です。

 

ここまで間取りがすべてファミリー向け物件ばかり購入しています。最初はファミリー物件を、投資戦略の中心に据えることで、賃貸経営が安定すると考えたからです。

 

そこから4棟目に買ったのが、群馬県にある1Kの間取りのアパートで、これがはじめての単身者向け物件でした。

 

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場所は、群馬県伊勢崎市。人口20万人くらいの中規模な街の市街化区域にあります。今回は、2年弱ほど単身物件を運営してきた私の実感(感想や苦労)について、纏めてみようと思います。

メリットは利回り、デメリットは退去頻度

収益不動産の価格は、一時期より高騰状態が落ち着いて、2017年後半から徐々に利回りを上げてきているように見受けられます。

 

融資の面は、若干審査が厳しくなってきています。それでも、融資の窓が閉じたわけではないため、市中に出回る高利回り物件は、依然として品薄状態です。もし、そのような物件が出たとしても瞬間蒸発しています。

 

昔からそうですが、単身向けアパートは、比較的利回りが高いものが多いと思います。ファミリー物件で超高利回りは希少ですが、現在でも単身向けの1Kやワンルームであれば、地方のど田舎に行けば、高利回りのものが見つかります。

 

楽待で【1棟アパマン・利回り15%・新耐震基準】で絞っても、全国で500件近い1棟アパート・1棟マンションが出てきます。もちろん、その殆どは何かしらのクセがあります。

 

再建築不可、狭小物件、3点ユニット、過疎地、不正確な家賃設定、不良入居者、不人気エリア、駐車場不足、建物雨漏り・傾き・白蟻、など何らかのワケアリ物件が多くなっているのは事実です。

 

そのような訳あり物件を購入し、うまく再生して高利回り物件として運営している投資家さんはいらっしゃいます。単身物件の一番のデメリットは、入退去の頻度が非常に激しいという事実があることは理解しておかなければいけません。

 

(以下は公益財団法人日本賃貸住宅管理協会が発表「2016年下半期の賃貸住宅市場景況感調査」より)

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学生・一般社会人とも、単身物件は4年以内での退去が90%とずば抜けて高くなっています。これは4年以上住む人が6割を超えるファミリー物件とは対照的です。

 

4戸や6戸のアパートであれば、学生と社会人が混合で入居していても、春の退去が重なれば、一気に空室率50%になる可能性も十分ありえるということです。

 

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家賃設定が低いと、修繕に耐えられない

ファミリー物件であれば比較的、家賃を高めに設定することができます。2LDK以上であれば最低でも3万円台後半〜5万円程度は取れます。戸建てであれば5万円〜、立地が良ければ築古でも8万円程度取れることもあります。

 

一方で、単身物件の場合、【激戦エリア×狭小負件×3点ユニット】の三重苦になると、酷いエリアだと1万円台の物件もあります。通常は、田舎のワンルーム・1Kだと2〜3万円前後が相場になっています。

 

単身向けアパート投資で、一番気をつけないといけないのはリフォーム費や修繕費です。入退去のたびに、クリーニング(お部屋&エアコン洗浄)のみで済ませても3万円前後は掛かります。

 

万が一、クロスの汚れが酷かったり、フローリング貼替、設備更新などが入ってくると、10万円程度は覚悟しておかなければいけません

 

10万円のリフォームは、家賃2万円のお部屋だと家賃5ヶ月分にもなります。そこに次の入居募集のフリーレント1ヶ月や広告料2ヶ月(閑散期なら3ヶ月)が入ってくると、合計で8〜9ヶ月位の家賃が吹っ飛んでいきます。これは賃貸経営において、非常に苦しくなります。

 

これが家賃3万円台のお部屋であれば、原状回復で10万円掛かっても、家賃3ヶ月ほどでペイできます。1Kで家賃3万円台が取れるエリアは賃貸需給バランスもそんなに壊れていないエリアです。

 

そのような需給バランスが取れているエリアであれば、広告料を2ヶ月も積まなくても、通常は1ヶ月〜1.5ヶ月(閑散期でも2ヶ月)ほどADを出せば、決まるケースが多いと感じています。合計で4ヶ月分程度で済みます

 

ですから私は、単身アパートの場合は、家賃がどんなに安くても25000円前後。できれば3万円台は取れる賃貸エリアでの不動産投資を心がけています。

 

2万円程度の家賃だと、エアコンが壊れたら3〜4ヶ月分、給湯器が壊れたら5〜6ヶ月程度の家賃が飛んでいきますので、インパクトがぜんぜん違ってきます。

ロフト付き物件は原状回復費に注意

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ロフト付き物件は、一般的に賃貸における競争力が高くなることがメリットです。同じ広さのお部屋だと、ロフトがあると天井が高く広さを感じれることや、荷物の多い単身の方には喜ばれます。

 

一方で、退去時の原状回復の際に、クロスの貼替面積が広くなって、コストが高くなるデメリットがあります。私の群馬アパート(1K・10帖)において、クロスが入居者さんの喫煙でヤニまみれになっていたことから、クロス全交換になった経験があります。

 

10帖のお部屋で、ロフトがない場合、壁と天井をすべて張り替えるとだいたい45〜50㎡ほどです。しかしながら私の物件はロフト付きだったので、90㎡にもなりました。私の物件は天井が異常に高く、天井に出窓があるなど特殊条件が重なったことから2倍近くの貼替面積になったのです。

 

クロスの平米単価を900円とすると、以下のような費用の違いになります。

  • ロフト無しの場合、総工費は45000円
  • ロフト有りの場合、総工費は81,000円

 

クロスの耐用年数は6年です。通常は、経過年数によって貸主負担と借主負担を按分して請求します。したがって6年以上住んでもらった場合、たとえタバコのヤニによる全交換になっても、原状回復費用の請求ができないことになっています。

 

借主の故意、過失、善管注意義務違反の場合でも、経過年数(耐用年数)は考慮されます。その点大家のみなさんは注意しましょう。

 

これはいくら汚されても、6年経っていたらクロスの残存価値がゼロになるので、費用請求ができないということです。ただし国交省のガイドラインでは、工事費や人件費などにつき、借主負担となる場合があることも示唆されています

 

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需給バランスが崩れたアパートのリスク

まとめると、単身物件には以下のような特徴がありました。

  • 入退去の頻度が高い(4年以内が90%)
  • 低家賃だとコスト回収が進みにくい
  • ロフト付きは原状回復コストが嵩む

 

こういったリスクを許容しながら、運営しなければいけないのが単身向けアパートです。リスクをできるだけ排除するためには、「低コストのリフォーム会社を見つける
」「需給が崩れているエリアに投資しない」ということがポイントになります。

 

都市部の家賃帯が高めのエリアであれば、多少需給バランスが崩れていて客付けに苦労することはあっても、リフォームコストもそこまで大きな負担になりません。

 

一方で、田舎で需給バランスが崩れていると、募集家賃を破格にしても決まりません。それこそ家賃帯が1万円台後半〜2万円台前半まで落ちると、よっぽど利回りが優れていたり戸数の多さでカバーしない限り、原状回復コストの負担が大きくなり長期的に戦っていくのは困難になります。

 

このような所有期間中のキャッシュフローが少ない薄利運営を続けていると、売却による出口でキャピタル・ロスが出ると、全期間を通じた利益が伸びなくなります。

 

一方で、家賃帯もある程度の水準(3万円前後)を確保することができ、ファミリー物件より高い利回りを確保できる。そんな物件であれば、投資ポートフォリオに積極的に取り入れていくべきだと考えています。

 

くれぐれも「田舎の需給バランスが崩れた低家賃の単身アパート」を買わないよう注意してください。需給・想定家賃・リフォームコストなどを見誤ってしまうと後々苦労することになります。

 

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