(土地から新築アパート1号)新築の経緯&土地探しスタート

こんにちは。ペリカン(@Pelican0825)です。

 

この度、私の初めての新築アパート融資の承認がおりました。ということで今月から、土地から新築アパートの連載記事をスタートしてみようと思います。

 

思えば、私の新築アパート企画は、2020年12月から検討スタートしました。そこから、土地選定・工務店探し・融資付けなど行い、晴れて、2021年7月に融資承認をいただけるまで、さまざまなドラマがありました。

 

なお、ペリカンは過去12棟の不動産を購入してきましたが、すべて中古物件ばかりです。

 

中古物件については、物件選定・融資付け・購入後のリフォーム・DIY・客付け・物件売却まで、だいたい、一通りのことを経験してきた自負があります。

 

ですが「土地から新築アパートプロジェクト」は、まったく未知の世界です。この半年間は、私自身いろいろな苦戦と失敗を経験しました。

 

つまり所詮、自営業者にすぎず、サラリーマン与信もない私のような人間が、スルガショックで融資が冷え切ったこの状況の中で、新築アパート建築にプロパー融資を引くのは、そんなに簡単ではなかったのです。

 

しかしながら、人間は失敗があるからこそ、そこから学べることがあります。そんな多くの失敗経験を、みなさんにシェアすることで、少しでも誰かの投資のお役に立てればと思い、筆を執ります。

 

なお私の「土地から新築アパート」は都心の一等地とかではありません。地方都市での、新築アパート建築になります。ですから、斜線制限とか窓先空地とか、そういった複雑な法規制はほとんど出てきません。

 

そうではなく、もっと市場ニーズやマーケティング面の歪(ひずみ)を狙った新築アパート建築となっています。ですから、再現性云々とかではなく「こんな土地から新築アパートもあるんだな」くらいの感覚で、お読みいただければと思います。

 

では、まず最初に、私が新築アパートを検討したキッカケからお話していきます。

「新築アパート建築」を思い立った経緯とは?

新築アパートの検討

 

私が新築アパートを検討したのは、以下の2つが主な理由ですね。

 

  1. 融資で買い進めないと、スピードが遅すぎる。
  2. 融資が厳しくなって、耐用年数超え物件が買えなくなった。

 

それぞれ以下に解説していきます。

 

1.融資で買い進めないと、スピードが遅すぎる。

不動産投資が、他の投資に比べて優れているのは、以下の点ですね。

 

他人資本(融資)を利用して投資をすることができ、得られるインカムや元本返済により、自己資本が増えていくこと。

 

ようするに、融資によるレバレッジを使わなければ、規模拡大も遅くなるということですね。もちろん、戸建てや区分マンション投資を現金買いでコツコツやる投資家さんも、たしかにいらっしゃいます。

 

しかし、それではスピードがゆっくりになってしまいます。最初は練習で、小さい物件からスタートすることはとても堅実な投資法であり、むしろそれが王道ですが、どこかの段階で金融機関を味方につけてレバを効かせないと、資産の拡大スピードは平凡なのですよね。

 

また、築古物件の場合は、おのずと高利回りを狙うことになりますが、これはインカム面では非常に安定した経営ができます。一方で、DIY等で労働力投入が多くなることや、20年先30年先もそのエリアの賃貸需要があるどうかの不安がどうしても付き纏ってきます。

 

その点、新築アパートであれば、建築時から10年ほどはメンテナンスフリーです。くわえて、10年〜20年スパンでエリア需要を見ながら投資するため、中長期的にどっしりと物件を保有できるメリットもあります。

 

融資を使って拡大することが不動産経営の本質ですし、どうせ融資を使うなら、差別化された新築物件を自分で創り出すほうが、長期的な賃貸経営には絶対的に有利だ、、、という結論に達しました。

2.融資が厳しくなって、耐用年数超え物件が買えなくなった。

2018年のスルガショックにより、アパートローン融資が、一気に厳しくなりました。その後も、レオパレス問題が出るなど、金融機関は不動産融資に大して、かなり慎重な審査をするようになっています。

 

一昔前は、耐用年数超え物件に15年〜20年の融資が出ていた日本政策金融公庫でさえ、現在は10年程度しか融資が出なくなっています。

 

思い返せば、私が不動産投資をスタートした2014年〜2015年あたりは、金利3〜4%のノンバンクが、地方の築古でも高利回りであれば、バンバン融資が出ていましたからね。それが今では、金利は変わらず、関東なら16号線の内側だとか、駅から徒歩15分圏内だとか、かなり条件を限定して、「堅い案件」しか取り組まなくなってきています。

 

もちろん、融資にはトレンドがあるため、またいつか融資の門が開く時代がくるかもしれません。しかし、それがいつになるのか分かりませんし、それを期待して投資を控えることは、投資家にとっては大切な人生の時間をロスすることと同義です。

 

そこで、ペリカンが考えたのは、すごくシンプルなことなのです。つまり、耐用年数超えの高利回り物件にどうにか融資を引こうと頑張るのではなく、金融機関のルールに逆らわず、素直に新築で20年〜30年引くほうが相談しやすいということです。

 

金融機関も、どこかにお金を貸さなければ、生き残っていけません。

 

それなら古くてボロボロな物件を再生するような難易度の高い投資案件にお金を貸すより、10年程度で建物分のローン返済が早々と終わって、あとは土地分のローンだけ残るような「安全な新築物件」のほうにお金を貸したいのは、火を見るより明らかなのですよね。

 

実際、私もサラリーマンをリタイア後も、2017年あたりまでは良かったのですが、その後はスルガショックの影響で築古物件の融資付けはかなり苦戦してきました。そんな経緯から、2020年からは徐々に新築アパートを検討するようになり、情報収集するようになりました。

新築アパートのスペック&土地探しスタート!

土地探し

 

当初から、私が新築アパートを建築するなら、どういうエリア・間取り・スペックが良いかな、とずっと思案していました。

 

新築アパートのスペックが決定!

私の考えた新築アパートのスペックは、以下のとおりです。

 

新築アパートのスペック
  • ファミリー向け(2LDK×2世帯〜4世帯)
  • 金額は5000万以下
  • 千葉の中枢都市(田舎エリアNG)

 

ファミリー向けアパートを立てようと思ったのは、2LDK〜3LDKの間取りで新築テラスハウスを建築して、安定運営している投資家の方の話を聞いたことがキッカケですね。その方は、利回り8%〜9%で建てて、長く持つ投資を実践されていらっしゃいました。

 

たしかにファミリー物件のほうが、平均入居期間は伸びると思いますから、安定した賃貸経営できるはずです。1LDKだと単身がけっこう多いので、2LDKをベースに考えています。3LDKにしても良かったのですが、3LDKだと建築コストの上昇分ほど家賃UPできないので効率が悪くなると判断しました。

 

ここは戸建て投資を6年間やってきたペリカンの経験もあったため、ファミリー物件の経営がものすごく楽だということは、ほぼ確信に近いものがありました。

 

ファミリー向けアパートの場合、ちょっと皮算用的になってしまいますが、出口で物件を売るときも、単身向けアパートより人気が高いと思います。その結果、強気の売却ができてキャピタルゲイン(売却益)を狙うことができるかもしれません。

 

次に金額ですが、土地+建物で5000万以下に設定したのは、融資の問題ですね。

 

昨今は、頭金2割は当たり前になっていますので、5000万円以下でないと諸費用なども考えると、私の資金では限界でした。5000万円でも、頭金2割なら、1000万円+諸費用を手元預金から出さなければいけませんからね。

 

ちょっと建築費が膨らもうものなら、すぐに資金難に陥ってしまいます。ですから、金額は世帯数にもよりますが、2世帯〜4世帯で、3000万円〜、どんなにロットを上げても5000万円までということで考えています。

 

そして最後にエリアは「千葉県の中枢都市」としています。やはり長くホールドすることも視野に入れると、田舎は避けたほうがいいでしょう。田舎で利回り10%超の単身アパを作るより、地方中枢都市で利回り9%くらいのファミリータイプのほうが入退去も少なく、賃貸経営は楽なはずです。

 

具体的には千葉県内では、市川市、船橋市、浦安市、松戸市、習志野市、千葉市、柏市、流山市、八千代市など人口規模がそれなりにある市町村で、かつ将来的にも人口減少がマイルドな市町村を選びました。

 

郊外でもなく、東京都心でもない「中枢都市」というところがミソですね。東京23区内などは、土地の争奪戦があり、なかなか優良な土地を買えないという噂を耳にします。

 

もちろん都内であればキャピタルゲインが大きいので、返済が進んだときの含み益が大きくなるので夢はありますが、土地仕入れの観点だけでいうと、地方の方が戦いやすいでしょう。1年に1棟、確実に新築を建てるのであれば、コンスタントに優良な土地を仕入れられることも重要だと考えています。

 

地方中枢都市

 

立地選定については、上記のように人口20万人を足切り基準にしました。

 

またこうのような統計データを見ることはもちろんですが、それ以外にも、お店の充実度、教育機関(学校・学区)の存在、幹線道路や高速ICまでの距離土地の実勢価値など、多角的に判断していくように努めました。

 

ここは市町村レベルだけでの分析では弱くて、よりドミナント内での優位性も考慮していかないと、間違ったエリアに投資する可能性があるからですね。

土地探しがスタート!

土地探しは、2021年の年明け1月から開始しました。

 

実際、どのような土地に、どういった建物が建つのか?は、基本的には建ぺい率と容積率によるところが大きいことは私自身も分かっていましたが、それ以外にも様々な建築規制が関係してきます。

 

ですから、最初はちょっと手探り状態だったのですが、とにかく土地探しをスタートしなければいけません。なので、なんとなく頭の中でボリュームを想像しながら、ネットで見つけた設計事務所や工務店さんにも、同時並行で相談しはじめました。

 

そんな中、最初に見つかった土地がこちら。整形地でとてもキレイな形をしている土地ですね。

 

最初に見つけた土地

 

この場所は賃貸需要もバッチリで、私が所有している戸建て物件の近くでもありました。住宅街ですが、幹線道路も近く、大きな病院も点在しているので、場所的には申し分ありませんでした。

 

しかし、右側の写真をみていただくとわかりますが、この土地の裏手は高い擁壁(10mほど)がありました。

 

Point!
擁壁があると、擁壁から後退して建物を建てなければいけないので、土地の有効面積が少なくなる可能性があります。擁壁の強度を調査したり、地盤改良も費用が高くなる可能性があります。

 

この土地は売出し金額も少し予算オーバーで、かつ擁壁による建築コストの上振れリスクも考えると、焦って買い付けを入れる必要はないと考えました。こんな感じで、2021年の年明けは、ずっと土地を探しては、工務店さんに見解を聞くといった日々が続きました。

 

そんなことを1ヶ月半くらい続けていたところ、2月も中旬にさしかかるころ、ポータルサイトを眺めていたら、まさに理想の土地に出会うことになるのです。

 

あまりにも条件にピッタリでしたので、速攻でメールで問い合わせをして、資料請求をしました。この記事の続きは「(土地から新築アパート1号)運命の土地との出会い&工務店探しスタート」にて公開しています。

 

以下、関連記事です。

 

▼新築アパートをされている吉川英一さんの生き方・書籍はとても参考になります。

 

▼高利回りの地方投資の落とし穴について私見を述べています。

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