こんにちは。ペリカン(@Pelican0825)です。
自己資金ゼロで不動産投資できたらいいな!と誰もが思ったことがあるでしょう。
しかし、結論からいうと、現在は自己資金ゼロで不動産投資をスタートするのは、ほぼ不可能です。
とはいえ、結論だけ見ても納得できないと思うので、自己資金ゼロでは投資ができない理由と、自己資金を増やす3つの方法について深堀りして書いてみたいと思います。
自己資金が少なくて困っている人には役に立つ内容になっていると思うので、ぜひ最後までご覧くださいませ。
自己資金2割が当たり前の時代になりつつある
2013年〜2017年くらいまで、アベノミクスにより不動産向け融資は、とても積極的でした。しかし、ここ数年で融資状況が激変したのを、みなさんご存知でしょうか?
最もインパクトが大きかったのは、2018年のスルガショックでしょう。
このスルガ銀行による不適切融資(1兆円規模)が発覚したことで、サラリーマン向けアパート融資は一気に下火になったのは記憶に新しいところですね。
スルガ銀行も一時期はアパートローンを完全停止していました。最近ほとぼりが冷めてきて復活していますが、わりと高属性で資産背景のあるサラリーマン向けのローンになっています。
(参考記事)スルガ銀行のアパートローンを徹底解説!【金利2〜3%・築古可】
スルガショック前(2018年以前)に出版された不動産投資の本を読むときは、融資基準は参考程度にしておきましょう。
公庫で20年引いたとか、フル・オーバーで次々と借りたとか、消費税還付で自己資金増やしたとか、メルヘンな話がたくさん書いてあります。
今日もそんな本の犠牲者にお会いしました。
— ペリカン@不動産投資ブロガー (@Pelican0825) December 5, 2020
上記のとおりです。
不動産投資関連のノウハウ本も、その多くが2018年以前に出版されているため、若干注意したいところですね。現在の融資情勢とはまったくかけ離れた時代背景で、再現性に乏しかったりすることがあります。
もし書籍で不動産投資に関して読むなら、時代に左右されない古典を読むことをおすすめします。私のおすすめ書籍は、以下になります。
というわけで話を戻すと、いまは融資が一筋縄では行かない時代になりつつあるということですね。
ざっくり購入物件に対して「頭金2〜3割+諸費用」を金融機関から要求されるケースが大半です。
では、自己資金をいかに増やすのか、さらに話をすすめていきたいと思います。
自己資金を増やす3つの方法
世間では、大家さん=不労所得みたいなイメージがあります。
たしかに、一度買った物件からの家賃収入は半自動収入のようになりますが、それを築くに至るまでの間には、多大な労力を必要としているのです。
その最も苦労する部分が「自己資金をいかに用意するか?」でしょう。
自己資金を増やす方法は、私が6年賃貸業をやってきた経験からいうと、以下の3つしかありません。
- 生活支出を削減する
- リフォーム費を含めてローンを申し込む
- 低金利のネット銀行のローンを活用する
上記のとおりですね。
以下、それぞれ解説していきます。
1.生活支出を削減する
ペリカン家では、住宅費用を以下のようにだんだん落としてきました。
- 20代前半→東京で彼女と同棲(月16万円)
- 20代後半→地方で1LDK賃貸(月6万円)
- 30代前半→地方で2DK賃貸(月5万円)
- 30代中盤→地方で4LDK戸建て購入(月3万円)
上記のとおりです。
だんだん住居費を落としているのは、不動産投資のための種銭を貯めるためですね。私のマイホームも地方の中古の戸建てを購入して、リフォームして暮らしています。
東京など大都市に住んでいる人は、賃貸物件もかなり高額になります。
最近は、首都圏エリアでも、賃貸併用住宅を建てるなど、合理的な家に住む人も出てきましたね。
35年の住宅ローンを組んで家賃を平準化しつつ、空いている部屋を貸せば、かなり家計改善できるチャンスがあるのではないでしょうか。
また最近はリモートワークできる会社も増えていますので、必ずしも職住近接である必要もなくなっています。
いま住んでいる賃貸がすべてだと思わず、ぜひ貧欲に情報収集をして、コスト削減できないか検討しましょう。
2.リフォーム費を含めてローンを申し込む
これは自己資金を増やす方法ではなく、厳密には「頭金を減らす方法」かもしれません。結果として、自己資金の削減につながります。
具体的には、物件を買う時に、リフォーム費を含めてローンの希望金額を伝えるということです。
例えば、300万円の戸建てを買う時に、リフォーム費100万円を含めて、400万円で融資申し込みするということですね。
そうすると、当初は300万円の物件価格に対して自己資金2割+諸費用(10%)+リフォーム費用(100万円)の合計の190万円の自己資金が必要だったのが、400万円の2割+諸費用(10%)だと110万円くらいで済むということですね。
こういうローンの組み方は、オリックス銀行とか静岡銀行とか三井住友L&Fなど、パッケージ型のアパートローンだとNGだと言われると思いますが、日本政策金融公庫や地場の信金等の、プロパーローンだとOKしてくれるケースがあります。
ただし注意点として、物件のロットが大きすぎるとNGと言われたりしますので、事業総額が数百万レベルの物件のほうが、相談しやすいと思います。
3.低金利のネット銀行ローンを活用する
これは奥の手ですが、低金利のカードローンを使う手法ですね。
代表的なものは以下になります。
この中では、私も住信SBIネット銀行で借りたことがあります。たしか、5%台の金利でしたね。
ちなみに、2020年現在の金利は以下のとおり。
500万円以上の融資枠をもらえるのは、そうとう属性が高い人になります。ですから、大半の人は金利が3%〜7%くらいに落ちつくかと思います。
なお不動産投資の初期段階で、カードローンを引いてしまうと、金融機関からみた印象が悪くなることがあります。やはり、平気で高金利でローンを組んでしまう人だと思われる可能性がありますからね。
私の場合は、2棟目のアパートがどうしても欲しかった時に一時的にカードローンを引きましたが、その後1年くらいで繰上返済しました。その後、公庫、信金、ノンバンク等で借り入れしたときにも、とくに何も聞かれませんでした。
(参考)禁断のカードローンを活用した築古アパート投資【利回り13.7%】
ですから、最後の手段としてアリですが、もちろん推奨できる方法ではありません。でも、あと100万円あれば買えていたのに!というケースは非常に勿体ないとも言えます。
活用されるのであれば、借りた後に短期で繰上返済して、カード自体も解約してしまうことをおすすめします。
あとがき
これまで私も固定費削減をがんばり、貯金を奨励してきました。
しかし、その後気づいたのは「貯金の積み上げだけでは、劇的に自己資金をためるのは難しい」ということですね。
だいたい5年〜10年ほど保有して、売却してキャピタルゲインを得るのが、自己資金を増やすのに一番効率が良いなということが確信になりつつあります。
毎月10万円貯金しても年間120万円しか貯まりません。しかし、売却によるキャピタルゲインは1000万円以下のロットでも、数百万円の自己資金増加につながり、これはとても大きいです。
もちろん貯金も毎月継続するのですが、こうしてたまに売却でブーストをかけるイメージですね。一時的に、自己資金がグンっと増えて楽になることを実感しています。
以下、関連記事です。
▼自己資金500万円でできる堅実な不動産投資手法を解説しています。
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