空室対策の費用対効果を考える【入居期間を長くするバリューUP方法】

こんにちは。ペリカン(@Pelican0825)です。

 

地方の築古アパート・戸建てが大好きです。

今現在は、アパート3棟、戸建て8棟の規模です。

 

さて、今春5月に私の長野アパートで退去がありました。1LDKかつエリア最安値で貸し出しているため、毎回客付けには、そこまで苦労していないお部屋でもあります。

 

お部屋は以下のイメージです。

 

アパートの部屋

 

しかし、このお部屋の最大の問題点は「入居が付いても、なぜか1〜2年で退去していくこと」でした。

 

理由として考えられるのは、簡易水洗トイレで、かつエアコン無しというスペックになっていることです。

 

というわけで、今回は入居期間を長くするためのバリューアップを試してみました。

入居期間を長くするバリューUP方法

リフォーム

 

結論から言うと「そのお部屋に足りないものを追加する」というシンプルな考え方でOKですね。

 

上記のお部屋の場合は、以下の2つが問題点でした。

 

  • 簡易水洗トイレ
  • エアコン無し

 

簡易水洗トイレのリフォーム方法

まず簡易水洗トイレの問題点というは、なんと言っても「臭いのネガティブ」ですね。

 

一応、本下水管がアパートの近くまで来ているので、本下水に接続して、便器を交換すればこのネガティブは解消させることができます。

 

しかし、本下水の接続とトイレの交換は、100万円単位の工事になるのですよね。

 

この点については以前、私の千葉のアパートで本下水に切り替えたときに、けっこうな費用が掛かって、大変な思いをしました。

(参考)浄化槽から本下水の切り替えに掛かった費用【業者選び&メリット】

 

千葉アパートは家賃4万円台で6世帯だったので、早期回収が出来そうだったので実行しましたが、長野のアパートの場合は、家賃帯が3万円前後で4世帯しか無いため、回収には1〜2年ほど掛かるでしょう。

 

このように費用対効果を考えるなら、投資した金額を回収するのにどれだけの時間が掛かるかを考えるのが基本になってきます。

 

ですから、簡易水栓→本下水へ切り替える案は、この時点で消えました。

 

結局、ニオイの問題だけですので、ニオイが少ない簡易水洗がないかを探して、たどり着いたのが以下の商品です。

 

 

 

私が購入したのは、「ダイワ化成 簡易水洗便器 クリーンフラッシュソフィア 暖房便座付 FZ300-N17」という商品ですね。

 

通常の簡易水栓だと、便器の横にボタンが付いていて、水を流すときにはそのボタンを押すという仕組みになっています。

 

その場合、水は汚物を流すためだけにあるので、便器に水が溜まらないため、下の便槽から臭気が上がってきてしまいます。これがニオイの原因になるのですよね。

 

それがダイワ化成のソフィアシリーズだと、便器に水が溜まるように設計されています。

 

以下のイメージですね。

 

ダイワ化成の簡易水洗便器

(画層引用元:ダイワ化成ホームページより)

 

この便器だと、水を流した後に、ちゃんと水が溜まるので、臭気が上がってこない仕様になっています。

 

今回のリフォーム費用は、ざっと以下になりました。

 

  • 既設撤去、処分 6,500円
  • 便器(ダイワ化成ソフィアシリーズ) 54,810円
  • 取付施工費 28,000円
  • CF張替え 8,000円

合計:97,310円

 

このお部屋は家賃3万円ですので、だいたい家賃3ヶ月分で、トイレのリフォームをすることができました。

 

これでニオイの問題が無くなってくれたら良いのですけどね。

エアコンの設置

長野アパートは、避暑地のような山の中にあるため、夏場でも30度を超えることは稀です。ですから、私のアパートでもエアコン無しで大丈夫だろうと思って、付けていませんでした。

 

しかし、最近は夏場でも30度近くなることはありますし、冬はマイナス10度くらいになることもあります。

 

エアコンがあったほうが、入居者さん目線では満足度が高まると考えたため、今回は設置することにしました。

 

エアコン

 

エアコン費用は、商品が4万5千円、取付施工費が2万円だったので、合計6万5千円でした。

 

こちらはだいたい家賃の2ヶ月分ということになりますね。

募集スタートからお申し込みGETまで

賃貸募集

 

この部屋のリフォームが終わったのが、ゴールデンウィークも終わった5月末でした。

 

世間はコロナ禍による影響で、引っ越し需要が、まだ回復していない時期でしたね。

 

結局、7月頭までの段階までで、合計3回ほど、お申込をいただくことができました。

 

1件目のお申込みは、近くのホテルに勤務する20代の女性でしたが、コロナ禍により勤務先の休業が長引いて、結局実家から通うことにしたため、キャンセルとなりました。

 

2件目のお申し込みですが、こちらは母子家庭という条件までは良かったのですが、子供が1歳・3歳・6歳という構成なのが、ちょっとネックでした。

 

母子家庭はできる限り受け入れていきたいのですが、築古のボロアパートで騒音の問題が考えられるため、難しい判断でしたがお断りすることにしました。離婚直後というフェーズだったのも気になりましたね。

 

そして3件目は、近くの高校の音楽科に通学する学生さんでした。借り主はその親御さんで、属性も申し分ない方です。

 

引っ越し理由が気になったのですが、今は寮に入っているものの、部屋が狭くてピアノが入れれないため、広いお部屋を探していたという理由だったので、引っ越し理由も納得しました。

 

もちろんピアノを演奏するときには、音を出さず、ヘッドホンをして演奏してもらうよう、契約時に説明し、特約にも記載して、双方合意の上、ご入居いただく運びとなりました。

おわりに:「平均入居期間」を最長化せよ

入居期間

 

けっきょく今回は、学生さんが入居しましたので、2年半後の卒業時には退去になってしまう可能性もあります。

 

しかしながら、お部屋が気に入ってくだされば、卒業後もそのまま住んでいただける可能性もゼロではありません。

 

また卒業時で退去となっても、今回しっかりバリューアップしたことで、次の入居者さんには長く住んでもらえる可能性も十分あります。

 

やはり、中途半端な設備やリフォームのまま貸し出して、それが理由で短期退去となってしまう方が、大家としては悲しいですからね。

 

一度、退去が発生すると、次の入居日までは最低でも1〜2ヶ月ほど空室ロスが発生します。そして、また仲介手数料とADが掛かりますから、家賃2〜3ヶ月分くらいは、簡単に吹っ飛んでしまいます。

 

それを考えると、多少リフォーム費が上がっても、入居期間が長くなれば、10年スパンで見ると、十分回収できると考えています。

 

このように賃貸業というのは、「できるだけ平均入居期間を長くする戦い」だと思っておいたほうが良いですね。

 

そうでないと、入ったと思ったら出ていくという「もぐらたたき状態」となると、ストレスが大きく、疲弊します。

 

あとは入居審査は大家側でも慎重にすることが必須でしょう。

 

お申し込みがあったら全部受け入れるのではなく、引っ越し理由もしっかり聞いて納得した場合のみ、受け入れるのが正しい判断だと思います。

 

退去になってしまうのは、”滞納・夜逃げ”などの理由もありますからね。

 

これらは、やはり入居時の審査が甘かったということの証左でもありますから、大家としては十分気をつけたいところですね。

 

以下、関連記事です。

 

▼大家さんが自己営業する手段が増えてきました。手法についてまとめてみました。

 

▼戸建ての方がアパート経営より安定します。私の実績公開記事です。

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