京葉銀行・千葉信用金庫のアパートローン活用法【頭金2割が目安】

こんにちは。ペリカン(@Pelican0825)です。千葉県を中心に賃貸業をしています。

 

今回、千葉県の京葉銀行さん・千葉信金さんのアパートローンについてヒアリングしてきました。

 

不動産投資を始めて資産を増やしたいと考えている方が、最近は多くなっています。

 

株式投資で1000万の3%なら年間30万円しか手残りしません。しかし、不動産投資なら1000万を元手に1億の借り入れをすれば、同じ3%でも300万円手残りするということです。

 

まさに融資による「レバレッジ効果」は大きいですね。

 

ただ今回のような地場の地銀・信金だと、融資エリア・属性が限定されます。それを踏まえて、どのような戦略を取るべきかを個々人で考えていくことも必要になりますね。

 

それでは、早速行ってみましょう。

京葉銀行アパートローンの特徴

京葉銀行は、千葉県の第2地銀になります。

※ちなみに、第1は千葉銀行さんですね。

 

東京都区内にも3支店(日本橋・東陽町・品川)あります。

利用条件・属性など

まず、京葉銀行のアパートローンは以下が利用条件になります。

 

アパートローンの利用条件
  1. 相続税対策でのアパート経営
  2. 地主さんの土地活用
  3. 賃貸業を専業でやっていること

 

1、2はつまり資産家の方向けということです。

 

問題は3ですね。おもに、賃貸業を専業でやっていてそれで生計を立てている個人・法人が対象になります。

 

電話でヒアリングした際にも「サラリーマンの副業への融資はしていません」と明確に仰っていました。

 

ただこちらについては、サラリーマン大家さんでも融資審査してくれたという私の知り合いの情報もあったりで、もしかしたら支店や担当者によって、対応が違うのかもしれませんね。お近くの支店でまずはご相談されてみてください。

 

融資可能エリアについて

融資エリアは、東京エリア・千葉エリアになります。茨城南部なども、不可能ではないようですが、やる意義・目的が必要とのことです。

 

なお千葉県在住の人には東京エリアの融資は出ますが、東京在住の人に千葉エリアへの融資はできないそうです。

 

東京在住の人が、東京の物件に対して、東京3支店に物件を持ち込めば審査は可能になると思いますので、機会があればアタックしてみると良いでしょう。

 

金利・融資期間について

金利は物件や資産背景でだいぶ変わるようで明確な回答はありませんでしたが、変動金利で1%台ということでした。

 

「融資期間」は、法定耐用年数までになるので、木造22年・重鉄34年・RC47年で、新築・中古ともに融資可能です。

 

木造新築で融資期間25年を取る場合は、最後の3年は家賃収入ゼロとして収支計算して、トータル期間の収益性を判定するということでした。

 

自己資金は2割くらい入れる人が多いようです。収益性が良かったり、上得意さんだと1割になることもありますが、フルローン・オーバーローンはほぼ難しいようです。

 

物件評価方法について

物件評価はストレステストになりますが、金利3%で計算されます。これで収支が回ることが条件です。しかし、万一回らない場合でも他の物件の家賃収入を考慮して、全体評価で問題ないなら融資OKとなることもあります。

 

アパートローンについては支店内決済というのはなく、すべて本部決済になるそうです。

 

なお事業用のリフォームローンというのは無いので、無担保物件を抵当に差し出してプロパーローンでの検討はしてくれます。

 

基本は、物件本体が他行の抵当が付いている場合は、リフォームもその銀行に相談してほしい、とのことでした。

新築アパート融資相談をしてきました※2021年3月

先日、京葉銀行さんへ新築アパートの融資相談をしてきました。

 

その結果、保証協会付きの融資なら検討していただけることに。一見さんなので、1棟目からプロパーは厳しいそうです。

 

ただし保証協会付きだと、融資期間が最大で20年までとなることと、保証料がかなり高くなります。

 

たとえば、私が検討している3000万弱の融資でも、保証料が250万〜300万かかり、しかもそれを融資時に一括払いということになります。

 

この時点で、収支を取るのが難しいと判断しました。

 

ですが後日、京葉銀行の別の支店にダメ元で電話したら、そちらでは「プロパーで審査できますよ」と言って頂けたので、アポイントを取って伺いました。

 

しかしながら、こちらも残念ながら「本部と掛け合いましたが、既存に築古物件を所有していると、新規のプロパー融資はできない」というお返事をいただきました。

 

既存に法定耐用年数超えの物件があると融資NGとなるのは、千葉銀行と同じような審査基準となっていますね。こちらも、難しいと判断し、別の金融機関に転身することにしました。

 

新築アパート融資について追加ヒアリング

2022年2月に京葉銀行さんから、運転資金500万の融資を引くことができました。

 

こちらはセーフティネット4号保証を使った、保証協会付きの融資です。これでやっと京葉銀行さんともお付き合いすることができました!

(参考)不動産賃貸業に「運転資金」で融資は可能か?【セーフティネット4号で申請してみた】

 

その際に、新築アパートについてヒアリングした内容は以下ですね。

 

  • 融資エリア:千葉県内はどこでもOK。東京も東側なら相談に乗れる。
  • 融資期間:木造なら22年が最長。劣化等級3級取得すれば30年も実績あり
  • 評価方法:建物は再調達価格で評価して6掛けする。土地は路線価評価で、そこに6掛けする。
  • 融資額:6掛けするのでフル保全できないケースが多いが、年収・売上から返済余力を上積みさせて融資審査する。フル保全できればベストだが、できなくても通るケースもある。自己資金は1〜2割くらい入れると審査しやすい。

 

劣化等級3級は建築費用が上がりますが、それで30年融資が引けるならアリだと思います。

 

1棟目だと頭金は2割程度しっかり入れないとダメでしょうが、実績を積めばどんどん貸してくれる気配はします。

千葉信用金庫のアパートローンの特徴

 

千葉市中央区に本店を置く、信用金庫です。

 

利用条件・属性など

こちらはサラリーマンNGというようなことはありません。

 

サラリーマン・個人事業主・法人など、広く融資をしています。

融資可能エリアについて

千葉県全域にあるので、千葉県内はどこでも融資可能ですが、エリア内に在住していることが条件になります。

 

隣接している市であれば融資は可能ということでした。

 

※ちなみに私の場合は、千葉県北部に在住しているので柏市・我孫子市・白井市・印西市と、茨城県の取手くらいはOKでした。つくば市などはNGのようです。

 

千葉県内の他の市町村は、そのエリアの支店と連携して融資するとのことです。絶対に、居住地に隣接している市じゃないとダメということでも無さそうでした。

 

金利・融資期間について

基準金利は変動金利で1.275%です。

 

3年固定、5年固定、10年固定など、固定期間を儲けると、1.5%、、、1.7%など上がっていくようです。

 

基本は法定耐用年数までですが、信用保証協会の保証が受けられれば、もう少し延びます。

 

自己資金は2割+諸費用で、新築アパートだと利回り8%くらいあると評価しやすいと仰っていました。もちろん、中古物件もOKですが、法定耐用年数の問題があるので、築浅でないと収支が厳しくなります。

 

中古ならおのずと重量鉄骨やRCなど、耐用年数が長いものになるでしょう。

 

【2019.9.18追記】

2019年秋時点では、千葉信金は不動産向けの融資はだいぶ閉まっているようです。これまで取引のない新規顧客には融資が厳しく、既存顧客のみを対象にする支店方針になったということです。融資可能な場合も、頭金3割+諸費用はマスト。満室時家賃×70%で計算し、借り入れ期間中に2回の大規模修繕を考慮した上で利回り8%をクリアしなければならない、という非常に高いハードルになっています。

【2021.3.22追記】

2021年の3月現在では、土地を買って建物を建てるという融資はしない方針になったそうです。昔から土地持ちで、遊休資産となっているからそれを活用する場合のみ相談に乗ってもらえます。今は、とにかく不動産融資の通りが悪くなっているので、かなり難しくなっている状況とのことです。

【2021.5.29追記】

再度、年度が変わったので、電話でヒアリングしてみました。営業さんが出てきて、話を聞いてくれると言うので資料を持って支店に伺った所、営業さんと副支店長と面会。一応、方向性を検討して頂けるということに。しかし数日後、電話をいただき、「1棟目の取引はやはりプロパー融資はできない方針」とのことでした。最初は、保証協会付きでの取引なら可能ということでしたが、新築アパートだとロットが大きくて保証料が高くなるので、少額の物件で残耐用年数があるものを持ち込んでほしいということになりました。耐用年数超えは、保証協会付き融資でもNGとのことでした。また、最初の取引は積み立て定期等でなく、保証協会付きの収益物件である必要があるということで、それが実現すれば2棟目はプロパーでの新築アパ等の審査が可能とのことでした。

【2021.11.25追記】

支店長・副支店長・融資担当者の3人とも変わっていたので再度ヒアリングしました。個人名義の他行担保の物件でも、リフォーム資金・修繕資金で保証協会付きは可能とのこと。借り換えで保証協会を使う場合には、他行担保のものはNG(保証協会付き融資の物件ならOK)。保証協会付きであれば耐用年数超えでも期間15年〜20年で相談可能。また個人で実績が一度作れば、次は法人名義でプロパー融資も検討可能になるが、土地から新築アパートは地主さんや相続対策という名目がないと本部で厳しい条件が付くことが多い。融資条件は、金利2%前後、法定耐用年数までだが、劣化等級2級取っていると木造でも期間35年まで伸ばせる。

物件評価方法について

サブリースが付いていると評価しやすいようで、サブリース無しの場合は保証協会付きでないと融資ができません。

 

ここはけっこう重要ですね。基本は、信用保証協会付きで融資承認を取っていくということです。

 

なお保証家賃の7割で収支が回るかをみて、物件評価をするようです。

自己資金2割が当たり前の時代

 

今回、地銀・信金のアパートローンは基本2割の頭金+諸費用の準備が必要であることを再認識しました。

 

物件価格が5000万円なら1000万+諸費用、物件が1億なら2000万+諸費用なので、かなり資産背景がないと厳しくなります。

 

もちろん収益性が良ければ、1割でも通る可能性があるようなので、諦めてはいけませんね。1割なら上記の半分の自己資金で可能性が出てきます。

結論:フル・オーバーローン時代の終焉

 

京葉銀行・千葉信金ともに、スルガ事件などの話題が電話でも出たのが、印象的でした。

 

両行とも「支店としては出したいが、本部の審査がキツくなっている」とおっしゃっていたので、やはりスルガ事件の影響はかなりあるように感じました。

 

新築・中古とも法定耐用年数プラスアルファまでなので、かなり安全運転な投資ということですね。

 

ただし先日のニッセイのアパートローンのように、土地持ちでないと融資不可というような感じでもないので、ちゃんと自己資金を入れて、健全な賃貸業をする方には適していると思います。

(悲報)地主の土地活用以外の融資はしなくなったそうです※2021年2月ヒアリング

この度、千葉信金さんへ再度ヒアリングを実施ました。

 

その結果、土地を買って、そこにアパートを建てるという融資はしない方針になったそうです。昔から土地持ちで、遊休資産となっていて無駄だからそれを活用したいという場合のみ相談に乗るとのことです。

 

実質、不動産投資家がアパート建設の際の相談に利用することは、かなりハードルが高いと言えるでしょう。

 

可能だとしたら、土地を現金で買っておき、千葉信金の既存顧客であれば可能性が出てくるかもしれませんが、あくまで私の想定ですので、ご了承ください。

 

以下、関連記事です。

 

▼千葉銀行のアパートーローンの解説です。千葉県では、最も大規模に不動産向け融資を出しています。条件によっては、フルローンも狙えるようです。

 

▼法定耐用年数超えなら三井住友トラストが有名です。金利が3.9%ですが、築古に20〜30年融資が出ますので、初期のキャッシュフロー狙いに適しています。

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