
2033年に空き家率は30%を超える
野村総研さんが、2018~2033年までの空き家数・空き家率の予測を発表しています。現在の日本は空き家率がだいたい15〜17%程度ですが、なんと2033年には空き家率が30%を超える水準まで増えます。
(資料:実績は総務省「住宅・土地統計調査」より。予測値はNRI発表。)
これは、あと十数年ほどで、3件に1件は空き家という時代が到来するということです。数にする空き家が、2033年頃には2100万戸に倍増します。けっこうインパクトのある数字です。
この要因は、団塊の世代が後期高齢者になる2025年ごろを契機に、団塊ジュニア世代が実家を相続しなければいけなくなるからです。
2033年には、団塊世代が日本人の平均寿命を迎えるので、実家は空き家になっていくというわけです。
家は築年が進むにつれ高値売却が難しくなる
そこで実家を相続した団塊ジュニア世代は、実家を売却しようと考えますが、なかなか売るのは大変だと思います。
誰もが知っている有名どころの不動産会社(住◯不動産や、三◯のリハウス)などに売却査定してもらっても、築30年〜40年くらい経過している築古の空き家・マンションは、評価が厳しくなります。しかも基本的に、大手の不動産会社は、新築物件をおすすめします。その方が仲介手数料が取れるからです。
もちろん中古の物件でもリフォームして住むことができますが、若いファミリーは、リフォーム前のボロボロの室内を見てしまうと、なかなか前向きに検討できないものです。
空き家は持っているだけでお金が掛かる
せっかく実家を相続しても、1年経っても、2年経っても売れない状況はこのようにして生まれます。
もちろん所有しているだけで、固定資産税など税金を毎年払い続けなければいけません。庭の草刈りや木の剪定もしないと、隣地に迷惑がかかります。
そういった経費や労力も馬鹿になりませんね。
実家・空き家を高く売却する方法
オススメなのは、マイホーム検討層と投資家層、双方に売ろうとすることです。投資家の人は、ボロボロの室内でも毎日必死に物件を探していますので、早期に買い手が現れる可能性も十分あります(もちろん値付けの金額次第ではありますが)
土地付きの戸建てや、立地の悪くない区分マンションであれば、意外に高値で売れる可能性はあります。
その為には、不動産売却査定サイトを活用して、まずは売却査定金額を出してもらうのが王道でしょう。野村不動産(ノムコムの不動産無料査定)だと業界最大手なのでやはり安心です。
1社だと買い手が付くが不安な方には一括査定サイトなどで複数社に見積もってもらうと、平均値が分かるので、有効な方法ですね。
高く査定してくれるかは物件次第ですが、思わぬ高値が付くこともあるようです。査定してもらって、実際に売却するかどうかは「査定金額」を元に、ゆっくりご家族で話し合えば決めればよいでしょう。もしよかったら検討されてみてください。
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