不動産投資の初心者には危険な物件の7つの特徴

こんにちは。ペリカン(@Pelican0825)です。10棟の不動産を経営中で、土地から新築アパートも手掛けています。

 

楽待・健美家・アットホームなどの主要ポータルサイトで長期間ずっと掲載されている物件があります。いわゆる「売れ残り物件」と呼ばれるやつですね。

 

ずっと売れなければ、だんだん価格が下がり、最後は購入者が現れるものです。収益物件なのですから、利回りで買う人が多いですからね。

 

しかし、現在のように不動産バブルだと、焦って購入するのは禁物です。特に、これから不動産投資をはじめようと思っている初心者の人が、そういう売れ残り物件を購入してしまうと、購入後の苦労が絶えなくなります。

 

ということで今回は、そんな最近よく目にする「売れ残り物件の特徴」を実例を元にまとめてみたいと思います。

1.低家賃のオーナーチェンジ物件

先日、見つけた戸建て物件は、オーナーチェンジで利回りが14%程度ありました。価格も安く300万円台で現金でも買えそうな物件です。エリアも地方都市としてはそこそこ知名度のある市でした。

 

オーナーチェンジということは、入居者がいるということです。現況家賃を見ると、戸建てなのに驚きの家賃3万円台でした。通常、戸建て投資であれば最低でも5万円前後の家賃が取れるエリアでないと厳しいというのが私の考えです。

(参考)戸建てのオーナーチェンジは儲かるのか?収益性とリスクを徹底解説!

 

なぜなら給湯器壊れたら、家賃の3ヶ月分が無くなるわけですからね。いくら利回りが良いと言っても、家賃3万円台だと修繕対応が苦しくなります。もちろん現在の入居者が退去すれば、リフォームして家賃を上げて売却するということも考えられます。

 

しかしながら格安で入居している現在の入居者が10年、15年と住み続ける可能性もあります。その間に外壁塗装も発生します(60万円〜100万円程度)。退去後の室内は、酷い状態かもしれませんのでリフォーム費の想定も難しい点は十分に注意しましょう。

2.相場家賃とかけ離れた家賃設定

相場家賃を適正に判断する力、というのは非常に重要なスキルです。ポータルサイトでずっと売れ残っている物件の多くに共通するのがこの「相場家賃とかけ離れた設定」になっている物件です。

 

たとえば1Kなら家賃3万円くらいしか取れないエリアなのに、全戸35000円くらいで計算されているとか、戸建てで5万円〜5万5千円のエリアなのに6万円台で計算されているとか、こういった物件は非常に多いです。

 

先日も、千葉市内で築30年を超えるアパートで、駐車場なしの2Kで家賃が5万円程度になっている物件がありました。SUUMOで調べたら案の定、相場賃料は3万〜4万円くらい。現在の入居者が長期入居しているから安心だと思う人もいるかもしれませんが、いつまで入居してくれるかという保証はありません。

 

退去になれば当然リフォーム費用がかかりますし、確実に利回りが下がります。しかも長期入居しているお部屋は、内装がボロボロになっている可能性もあります。

3.不動産会社=売り主の物件

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よく「内外装リフォーム済み」で不動産業者が売り主の物件がありますが、こういう物件には注意しなければいけません。よくあるのは内装をフルリノベして、とても綺麗になっているのに入居率が10室中6室しか入っていない物件などもあります。

 

こういう物件は業者が競売等で購入した全空物件に、フルリノベしてある程度は入居が決まったけど、満室にならないから「外壁塗装済み」「半年間家賃保証」「仲介手数料無料」など、旨味を付けて売っていることがあります。

 

業者はもともと格安かつ高利回りで購入しているので、相場賃料に引き直して売れば、キャピタルゲインを得ることができますが、買い主は購入後も苦労するケースが考えられます。

 

業者が売り主の物件は、購入後も安定稼働するのか?エリアの賃貸需要はあるのか?といった点を、十分に精査するようにしましょう。

4.法人の一括借り上げ物件

オーナーチェンジで一番リスクが高いのが「法人一括借り上げ」の物件です。先日見つけたこの物件は、長期間売れ残っているので業界でも有名な物件です。間取りはファミリー向けですが、1戸あたり家賃が10万円の設定になっています。

 

この田舎エリアでファミリー向けだと、築浅でも5万円〜7万円くらいです。本物件は築20年超えにも関わらず家賃10万円なのですから、法人契約が解除になったら一気に利回りが下がります。

 

こういう物件は一斉退去しても、空室を埋めるためのリフォーム費用を拠出でき、かつ適正家賃で再募集しても利回りが合うかどうかをしっかり見極める必要があります。

 

そういえばスルガ銀行が世間を騒がせたかぼちゃの馬車という投資案件も、サブリース案件でしたね。

5.超築古の土地値物件

これだけ不動産バブルで利回りが下がっていると、目先のキャッシュフローではなく、将来に向けた投資をしようと思う人も多くいると思います。

 

たとえば築40年以上経っているけどほぼ土地値物件(土地に資産性がある物件)なら、10年くらい貸して、築50年で解体してアパートを建てようという目論見があったとします。

 

しかしこの物件での投資は10年後に新築アパートを建設してから始まる投資ということになります。こういった物件は、いますぐキャッシュフローを増やしたい初心者が取り組む物件としては、時間がかかりすぎます。

 

また超築古なので、旧耐震基準であり、所有期間中の修繕費用などは読めません。ここまで築古だとたとえ10年間であっても入居付けもそれなりに苦労するでしょう。

 

ベテラン投資家なら良いですが、こういう物件は初心者が取り組むにはハードルが高い物件になるかもしれません。

 

6.汲み取り便所物件

私が以前住んでいた某県で、利回り17%で汲み取り便所物件がありました。満室稼働中でしたが、買い手がつかず現時点で4年くらい売れ残っています。

 

不動産投資は「投資」なので利回りで100%売れるという人もいますが、この物件を見ているとそうとも言えないような気がします。

 

なぜなら、そういった物件は入居者が生活保護の人たちばかりで、家賃滞納があったり入居者トラブルがあるケースが多いからです。またいくら満室とは言え、低家賃の汲み取り便所の田舎エリアの物件だと、次のオーナーもなかなか買いたがりません。

 

所有期間中に苦労しそうだったり、出口戦略がうまく描けない物件は投資初心者が取り組むには難しいと思います。

7.田舎の下駄履き物件

「下駄履き物件」とは、1階が店舗になっていて、2階部分が住居になっている物件です。特に田舎エリアで、下駄履き物件の利回りが高く、ついつい手を出したくなる人が多いかもしれません。

 

しかしテナント付き物件は、投資初期の人が手がけるには難易度が高いと私は考えています。特に、テナント部分は家賃設定が高めになっていることが多く、その物件全体の利回りに占める割合が高いのです。

 

またテナント物件は、一般的に入居付けには時間がすごくかかります。先日セミナーで話を聞いたメガ大家さんも、1年位テナント部分だけ埋まらないと話していた人がいました。またテナントが一度は埋まっても、田舎エリアで店舗がうまく行かなければ、早期退去になる可能性もあります。そして次のテナントを見つけるのもまた大変です。

 

もし投資するなら、最悪テナント部分が埋まらなくても収支が合う(利回りが高い)物件であれば良いと思いますが、そうでなければ購入は十分に検討してからでも遅くありません。

 

以下、関連記事です。

 

▼ペリカンの失敗談です。私も数多くの失敗をした上で、今の自分がいます。

 

▼家賃収入50万円というのは、脱サラを目指す人の一つのポイントになるでしょう。

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