4棟目新築アパート体験記(後編):仕様変更・賃貸募集・最終収支など

こんにちは。ペリカン(@Pelican0825)です。

 

前編の記事「4棟目新築アパート体験記(前編):土地購入経緯とプラン策定について」では、苦肉の策として洗面所&トイレを同室にする判断をしたお話でした。

 

そうやって間取りをコンパクトにしたおかげで、駐車スペースを各世帯2台分を確保できたことは最大のメリットです。

 

ということで後編本記事では、賃貸募集において大きな問題が発生した話を書いてみたいと思います。また4棟目新築アパートの最終収支(見込み)についても言及します。

 

ではさっそく行ってみましょう!

賃貸募集をする中で大問題が発生!

賃貸募集については、先行で2024年10月くらいからスタートしました。最初は秋口の繁忙期なのか、10月中はパラパラお問い合わせや内見が入っていたのですが、内見が2〜3件入ってもまったくお申し込みが入りません。

 

なぜお申し込みが入らないのだろう??と思っていたら、洗面所にとんでもない重大な問題点があったのです!

 

具体的には以下の写真のように「洗濯乾燥機(乾太くん)」を初めて導入してみたのですが、これがお客様からは大不評でした。。。

 

 

一人暮らしと言えども、乾太くんがあればタオルは1時間で乾燥しますし、雨の日なんかは重宝しそうですよね。乾太くんがなぜネックなの!?と思われる人が大半ではないでしょうか。

 

実際、乾太くん自体にはなんの問題も無いのですが、その下の洗濯機スペースがギリギリになってしまったのが今回の失敗です。しかも、防水パン(洗濯パン)も無いので、はじめてこれを見たらどうやって洗濯機置くのだろうという疑問が生まれますよね。

 

10月に内見した2組からも「自分の持っている洗濯機が入るかわからない」と言われてしまったのです。実際は、洗濯機の嵩上げ台を入れたら良いのですが、お客様は不安だとお申し込みを入れてくれないのですよね。

 

このままだとヤバイ!ということで、11月から工務店さんと相談して、最終的には乾太くんを外すことにしました。

 

 

修正工事をやり始めたのが12月頭で、その工事が最終完了したのが12月20日頃です。

 

したがって完成状態での内見は2024年のクリスマスくらいからでしたが、ありがたいことに年末〜年始の2週間位でポツポツと内見が入り、2組からお申し込みを頂くことができました。

 

乾太くんをはずしてスッキリした洗面所!

 

乾太くんを外してスッキリしたので、それによって内見→成約の確度が上がったのも一因だと思います。ちなみに2件ともエコーズでの募集です。

 

ただ今回賃貸募集してみて、あくまで私の肌感覚ですが、昨今のガレージハウスマーケットはかなり厳しくなっていると思いました。理由はガレージハウスが乱立し過ぎているからです。供給が飽和ぎみで、パイを奪い合っているため、長期空室のガレージハウスが増えている印象があります。

 

競争が激化すると、より高度な差別化が大切になってくるでしょう。現時点のペリカンの戦略は、間取りの工夫・外観デザインへの拘り・募集条件における工夫。この3つしかないと考えて戦略を見直しつつあります。

 

とくに間取りについては、1LDKではなく2LDKにすることも検討しています。ただここは建築費との兼ね合いもありますが、1LDKで利回り9%を狙うような従来の戦略ではなく、2LDKで利回り8〜8.5%あたりが実現するならそれもありかなと考えています。

 

 

もう一つは、ガレージは大きめの車が入る車庫サイズにしたほうが良いということです。私の物件でも「ガレージが小さくて入らない」と言われることが、賃貸募集では多々ありました。

 

これまでは私のマイカーであるマツダCX5(全長454・幅184)が余裕で入るサイズでガレージを作ってましたが、それでも狭いと言われることが多々あります。今後はアルファード・ランクル・ベンツGクラス(全長500・幅200)程度でも対応できる車庫サイズにする必要性を感じています。

 

とくにドアやトランクを開けたときのスペースも考慮する必要があるため、最後は建築費との相談になりそうです。しかし、ガレージハウスの場合は、当然ながらガレージが命ですので小さいと言われては全く意味がありません。歯を食いしばって建築費を割く必要が出てくるかもしれませんね。

4棟目新築アパートの総工費・収支など

では最後に、4棟目新築アパートの総工費と収支です。

 

収支については、1部屋は入居済みなので確定していますが、もう一部屋については現在入っているお申し込みがちょっとゆるい感じです(笑)。なので、そのまま募集家賃で決定したらという前提になります。

 

以下のとおりです。

 

  • 総工費:約3900万円
  • 月額家賃:29万3,500円(=年間352万円)
  • 利回り:9.0%

 

なんとか利回り9%に乗せることができましたが、これは一部屋が事務所利用だったため消費税が加算されて利回りが少し上振れているのが原因です。実際に相場家賃で引き直すと、8.6〜8.8%程度になるでしょう。

 

昨今、建築費(とくに住設関連と内装材関係)がもう一段階上昇して高止まっているため、利回り9%を狙うのが難しくなっていると感じます。事務所利用やペット対応にしていたり、間取りを広くしないと利回りを確保できません。

 

もちろん家賃も上がっていけば結果オーライなのですが、東京都心など立地の良い物件は上がっているとの声もよく聞きますが、ガレージハウスについてはもともと郊外物件ということもあり厳しい状況です。

 

またガレージハウス自体が飽和している関係で、以前のように募集すれば割高な家賃でもすぐ決まるという雰囲気でもありませんから、差別化要素をかなりしっかり作り込んでいく必要があると実感しています。まさに生半可な気持ちでは生き残れないのがガレージハウスマーケットになりつつあります。

 

今後の新築方針について

これで4棟目新築アパートがすべて完成引き渡しとなりましたが、これまでの新築全4棟分についても、収支をまとめてみたいと思います。以下のようになりました。

 

 

全体の総工費は1億4792万円ほど、ローン残債は1億872万、年間家賃は1404万円で、平均利回りは9.5%、表面キャッシュフローは772万円という結果になりました。

 

利回りは1棟目が一番高くて10.2%、その後2棟目が9.7%、3棟目が9.2%、4棟目が9.0%とだんだん下がっています。これは毎年建築費が高くなっているからではなく、実は私の土地仕入れ+造成費(地盤改良・外構など)が高くなっているからなのです。具体的には総工費ベースで、1棟目が3500万円ほど、2棟目が3647万円、3棟目が3697万円とあまり変わらないのですが、4棟目で3916万円と以前より250万円くらい跳ね上がっています。

 

この250万円の総工費アップ要因は、土地の指値があまり効かなかったことに起因します。1〜3棟目はもともと激安物件を見つけたり、仲介さんから水面下でもらった情報でしたが、4棟目は普通にポータルサイトに出ている土地に2割弱の指値をしただけですので、そこまで激安というわけではありません。

 

じゃあもっと激安の土地を買ったほうが良かったんじゃないか?という声もあるかと思いますが、そうするとなかなか買えない状況が続けば半年、1年と時間だけが経過していくことになります。ここについて例えば、4棟目と同等レベルの立地でもっと割安な土地を見つけて、3棟目と同じように3700万円くらいで仕上げられたとすると、同じ家賃で貸すと利回り9.5%となり確かに0.5%くらい収益性で言えばアップします。

 

しかし、この割安な土地を見つけるために1年経過してしまうと年間家賃352万円入ってくるのもそのまま1年遅れるわけです。半年でも176万円ほど家賃が遅れるわけですから、時間を掛けて割安な土地を見つけるのが良いのか、早めに建てて回収してしまう方が良いのかは微妙なところですね。

 

一番最悪のケースだと、半年待っても1年待っても割安な土地が見つからなかったら、時間が経過した分だけもったいないということになって、けっきょく早めに建てたほうが良かったということにもなりかねません。

 

ですから私の場合には、千載一遇の超優良物件ではなく、眼の前にあるそれなりの利益を早めに取りに行くほうが投資としては堅いと考えたというわけですね。その結果最終利回りが9.5%→9.0%に落ちたわけですが、それは受け入れたということですね。

 

もちろん今回の4棟目の土地は、市場よりは安く購入できたと思いますし、私がドミナントでやっている賃貸実績のあるエリアなので安心感がある点は大きかったです。

 

相場の格言で「頭と尻尾はくれてやれ」という言葉もありますが、一番安いところで買うのも、一番高いところで売るのも難しいのが投資の世界ですから、ほどほどの利益を次の再投資に振り向けていくスピード重視の戦略で今後も戦っていく所存です。

 

というわけで4棟目新築アパートの賃貸募集と収支についてのまとめでした。最後まで御覧いただきましてありがとうございました!

 

以下、関連記事です。

 

▼新築アパートに選んだナスラックさんのキッチンがかなり良かった話です。

 

▼土地に投資するか?建物に投資するか?はフェーズにもよりますね。

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