
今回のテーマは「私が地方で不動産投資をする理由」です。ご興味のある方はお付き合いください。
わたしが大家さんをスタートしたのが2015年ごろなので、時間が経つのは早いものです。当時は、住んでいる場所が、信州のど田舎なので地方でやるしかなかったというのが、正直なところです。
今回は私が地方を投資エリアとして選んで良かったと思うことを書いてみます。
物件が格安で手に入る
何はともあれ物件が安いことが一番のメリットだと思います。だいたい私が買っている物件は1戸あたり300万円くらいです。これは戸建てでも、アパートでも1戸あたりの金額に換算するとそれくらいになります。
昔テレビ番組で「マネーの虎」という番組がありました。
人生の一発逆転を狙う挑戦者たちが、その道のプロ(虎)たちに、自分の事業プランをプレゼンして、事業費用を投資してもらう番組で、なかなか面白かったです。
その番組で、ある虎の一人が言った名言がいまも忘れられません。それがこちら。
「商売は仕入れが命なんですよ。仕入れが安ければ、なんぼでも売れるんです。」
ビジネスで大切なことの一つに仕入れを安くするというのは確かにあると思います。不動産投資でも、価格の割りに内装がオシャレだったり、設備面が充実していれば、そこに価値を見出して入居してくれる人は必ずいます。
だから初期の仕入れが、安ければ安いほど、売り値(家賃)も下げることができるので、有利になるのは明白です。
一方で、逆に安いことのデメリットというのもあります。例えば、地方の超ド田舎で、戸建てを200万円で買うことができたとしましょう。それを月額3万5千円で貸すと、利回りは21%となり、一見すばらしい投資に思えます。
しかしこれは修繕費負担を考えていない投資ということになります。たとえば、給湯器が故障して15万円かかったら、4ヶ月以上の家賃が消えてなくなります。もし、これが600万円で買った戸建てを7万円で貸し出したら利回りは16%に落ちますが、給湯器は2ヶ月ちょっとの家賃で買えますので、そこまで修繕費が重くありません。
「安く買えて、高く貸せる」なら一番良いですが、安く買える物件はスーパーやコンビニが遠いとか、建物に瑕疵があるなど、何らかの理由があることが多いです。
こうしてみると、大切なのは単に安く買うことのではなく、お得に買う(立地の割りに安い)ことだということになります。
地方は空き家が増えている
いくら安くても物件がないと買えません。そこで私が投資するエリアが地方になる理由は、空き家が多いということが一番ですね。(以下、統計局ホームページより引用)
これを見ると空き家数、空き家率ともに年々増えていっていますが、この傾向は地方になるほど顕著になり、都心部はそこまで増えていません。
だから不動産投資を地方でやるのはリスクがあるという人が出てくるのですが、私はその逆の見解を持っています。
「地方で空き家が増えている現象」というのは、若い人たちの住宅ローン破綻がどんどん増えているなどど言うことは考えにくいので、おそらくは高齢の夫婦が物件を手放しているケースが多いと思います。
夫婦が高齢になって、子供が独立すると一戸建ての広い家などは、だんだん不要になります。または両親が亡くなって、不動産だけ残って相続した子供が、物件を売却するケースですね。※私の所有する戸建ては2つとも、相続物件です
もちろん空き家が増えて、街自体が消滅するような”過疎エリア”は、不動産投資をしても苦戦するでしょうから、賃貸需要と物件価格のバランスを考え、物件を購入することは大事になります
。空き家をピンチと考えるか、チャンスと考えるかはその人次第です。賃貸需要を見誤らないことが大前提ですが、わたしは断然チャンスとして捉えています。
また不動産の良いところは、トレンドが緩やかということです。昨年まで活況だった街が、翌年になると急激に過疎になることは通常はありえません。トレンドがゆっくりであれば、その間に戦略を練り直したり、売却して利益確定する時間もあります。
地主大家が多く差別化しやすい
都心部は、賃貸競争が非常に激しいです。入居付けしてもらうための広告料を家賃2ヶ月分など払わなければいけないエリアもあるくらいですから。
その割に1、2年で退去されたりと原状回復費用もかさみます。そしてサラリーマンで不動産投資家の方もけっこういて、リフォームの工夫なども駆使していらっしゃいます。
一方で地方だと、地主大家さんが依然として多いです。ポータルサイトを見ても、これは素敵だ!と思えるような内装リフォームをしている部屋などは少ないです。
すると私が所有している物件でも、ちょっとクロスをアクセントカラーにするだけで目立ちますし、いつも1ヶ月以内、早い時は1週間くらいで入居が決まることが多いです。
最後に
私が地方エリアに投資する理由はまだ他にもたくさんあるのですが以下の3点が主な理由となっています。
- 物件が安くて仕入れコストが下がりやすい
- 空き家が増えているので投資物件が豊富
- 地主が多く商品としての差別化がしやすい
都心だと利回りが下がるので、投資規模を大きくしないとキャッシュフローを稼ぐことができません。
おのずと、低所得のサラリーマンが不動産投資をするなら地方になるのですが、貧乏人がお金持ちになるためには、まずは手元に現金(キャッシュ)を貯めて、いつでも物件を買える体制にすることが大切になります。
そして投資して現金をまた増やしながら、今度は徐々に都心の物件に移行して、資産規模を増やしていく、というのが不動産投資における成功の王道ルートになるでしょう。
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