
こんにちは。ペリカン(@Pelican0825)です。
私の5棟目の木造新築アパートがいよいよ来月竣工になります。
全体スケジュールが少し遅れましたが、今年は梅雨らしい梅雨もあまり無かったため、外構まで含めてスムーズに進みそうな気配です。
というわけで今回は、木造新築アパートの建築期間と投資としてのメリットについて私の思うところを書いてみたいと思います。これから新築アパート建築を手掛けようとされている方の参考になれば幸いです。
木造新築アパートの建築に所要した期間とは?
私の5棟目の木造新築アパートですが、建物面積130平米(1LDK×2世帯)ほどの小規模なものです。
アパートいうと、もっと大きな建物をイメージされる方が多いと思いますので、あくまでご参考までということでご理解いただければと思います。
建築スケジュールは、以下になりました。
- 2024年10月頭:土地購入
- 2024年10月中旬〜下旬:古家解体
- 2024年11月〜12月:建物図面作成
- 2025年1月:確認申請書作成&提出(1/21)
- 2025年2月頭:確認済証交付(2/3)
- 2025年2月下旬:地盤改良工事
- 2025年3月下旬:上棟(3/26)
- 2025年4月〜6月:外装・内装・設備など
- 2025年7月上旬:完了検査(検査済み証交付)
- 2025年7月中旬〜8月上旬:エクステリア工事(フェンス・土間打ち等)
- 2025年8月中旬:完工&施主チェック
ただ今回はアパートの建物図面作成で最初の建築士さんが要領を得ないので何度も間取りを作り直し、最終的には途中からベテラン建築士さんにスイッチしてけっこう時間を食いました(笑)そして着工後は順調に行くかと思いきや、工務店が窓サッシのサイズ発注ミスをして全部やり直し工事となったこともあり、全体では2ヶ月ほどスケジュールの遅れがありました。
そう考えると元々は2025年6月に完工予定でしたので、純粋な建築期間としては6ヶ月程度だと思いますが、土地購入・古家解体・地盤改良・図面作成など含めると8〜9ヶ月程度は、この規模のアパートでも見ておく必要があるでしょう。
もし完工後に賃貸募集し入居スタートして家賃収入が発生するまでともなると、ほぼ1年近いプロジェクトになるというのが、土地から新築アパート投資の現実ですね。世帯数が多くなったり、3階建てになるともっと時間がかかります。
新築RCマンションだと階数によりますが1年半〜2年などもっと長期間を要しますから、それに比べたら木造はスピーディーに立ち上がりますが、買ってすぐ家賃が入ってくる中古物件と比べるとかなり時間が要するということですね。
木造新築アパートの投資メリットとは?
私も不動産投資をスタートしたばかりの初期ステージでは、築古耐用年数超え物件を中心に買い進めてきましたが、ここ数年はまったく買っていません。
では、なぜ私が新築アパートばかりに全振りでがんばっているのか?というと、以下Xで発信したことが理由になります。
アパート2〜3棟くらい買って、融資STOPしている人ってけっこういらっしゃいますね。
最初は与信で物件は買えるんですが、ほぼBS無視でキャッシュフローだけ見て買うもんだから、すぐに債務超過状態になってその後は融資否決を食らいます。…
— ペリカン@不動産投資家 (@Pelican0825) April 12, 2025
アパート2〜3棟くらい買って、融資STOPしている人ってけっこういらっしゃいますね。
最初は与信で物件は買えるんですが、ほぼBS無視でキャッシュフローだけ見て買うもんだから、すぐに債務超過状態になってその後は融資否決を食らいます。
そうなったら今度は売りながらでないと、財務体質が変わらないので買えません。
売っても利益が出ない物件ばかり持っていたり、減価償却取りすぎてて売却すると多額の税金が来るので売りたくない状況が生まれたりします。
そこからどう挽回していくかが不動産投資の第2フェーズかと思います。
以上のとおりですね。
私自身がBS無視で買い進めた結果、債務超過になってしまい融資がSTOPしたため、途中で戦略を見直して大きく方向転換したということですね。
そもそも不動産投資をスタートして最初の5〜6年、私は高利回りの物件を探しては購入を繰り返し、まさにキャッシュフロー第一主義でした。
当時は長野県に住んでいましたが、高利回り=ほぼ法定耐用年数超え物件ばかりで、キャッシュフローを目的として買っていく場合、おのずと「田舎×単身向け」のアパートが候補として多くなります。融資は、ノンバンクなどのパッケージ型アパートローンで買っていくことになります。
しかしその後千葉に引っ越すことになり、地場の地方銀行・信用金庫さんとお付き合いするようになって気づいたのですが、こちらの金融機関さんは法定耐用年数超え物件への融資が非常に渋く、持っているだけでマイナス評価されるケースが多々ありました。
そうすると地銀・信金さんだとプロパー融資が通らないため、結果的に保証協会付き融資だったり、セゾンファンデックス保証の提携アパートローンあたりが取り組みの中心となります。融資の選択肢がどんどん狭くなっていくのですよね。
物件より融資が先!とはよく言われることですが、私の住むエリアでは耐用年数超え物件ばかり抱えることは、今後の規模拡大を考えると、必ずしも得策ではなかったのですよね。
もちろん、全国にはたくさん金融機関がありますので、築古耐用年数超え物件であっても、事業実績があり毎期黒字決算している個人/法人であれば、プロパー融資が組める金融機関もあるでしょう。
知り合いの話では、関西エリアだと耐用年数超えでも積極的に取り組む金融機関があるようです。
なのでここはエリアと金融機関次第ではありますが、自分がお付き合いする金融機関がどのような物件を高く評価し、どういった物件であれば融資を出しやすいのかを細かくヒアリングしておくことが原理原則となります。
基本的には、金融機関が求める物件を持ち込み審査してもらう、というのが不動産融資の定石ということですね。
私が千葉に来たのが2016年で、そこから4〜5年は築古アパートや築古戸建てを買っていましたが、途中でスルガ銀行のシェアハウス融資問題(通称スルガショック)があった後は一時的に融資が厳しくなりました。私もなんとか公庫で築古戸建てを買う以外は、あまり大きな物件を買うことができなくなりました。
当時はかなり不動産融資が厳しくなり、とくに築古物件への融資が渋くなっていくのを目の当たりにしていたので、2021年頃からは土地から新築アパート投資を考えるようになったということですね。それと同時に、所有物件で金融機関ウケが悪い耐用年数が切れている物件については、売却活動を開始しました。
新築アパートの長所は、融資が出やすく減価償却も20年前後しっかり取れて、節税できるわりに「良い決算書」が作れる点だと考えています。積算割れが少なくなるよう、毎回2〜3割頭金を入れることと、土地仕入れ価格と建築費を抑えることも意識しています。
一方で、新築アパートは先ほど触れたように、土地仕入れからプランニング、そして着工から完成まで、それなりのリードタイム(1棟あたり1年前後)を要します。
また最初の数回転は賃貸の入居が付きやすいですが、築年数が進むとともに徐々に家賃下落していきます。しかも融資期間の後半は利払いが減り元金返済が増えるため、キャッシュフローが目減りして手残りが圧迫される期間がどうしても発生します。
そのため、私は毎回頭金をそれなりに入れて返済比率に余裕を持たせておくことと、融資期間も20〜22年の短めで組み、ローン完済まで走り切れるように計画しています(もちろん競争力の低下が著しい物件は、完済まで持っていかず売却も視野に入っていくでしょう)。
ただ上記デメリット2点について、しっかりとした対策と心構えができるのであれば、木造新築アパートのメリットはそれなりにあります。むしろ、古い耐用年数超え物件ばかり買い進めて、1〜2億程度の規模で融資ストップしてしまうのであれば、毎年コンスタントに1棟ずつ新築を立て続けるほうが、着実な規模拡大という意味では良いかもしれません。
繰り返しになりますが、もちろんこのあたりは個々人の目標やゴール、投資エリア、お付き合いする金融機関の融資基準などトータルで判断していく必要がありますね。これだけが唯一の正解ということは、けっしてありませんからね。
私は投資初期にキャッシュフローだけを追求し過ぎた結果、融資がストップして資産組み換えを余儀なくされましたが、それが土地から新築アパート投資に着手するキッカケにもなりました。
災い転じて福となす、と言えば聞こえは良いですが、キッカケを掴んで方向転換することを決意した3〜4年前の自分を、褒めてあげたいと思います(笑)。
最近は次にどんな新築アパートを建てようか?と考えるのが日課で、とても楽しい投資ライフになっています。そして次のペリカン自身の課題も見えていますし、ささやかですが人生における新たな目標(5年以内くらいの短期目標)も見つかりました。そこに向けて今は全力で走っている最中です。
その軌跡を引き続き、弊ブログを通じて皆さんへシェアしつつ、それが誰かの役に立てば、それ以上に嬉しいことはありません。長くなりましたが、今回は木造新築アパートの建築期間と投資メリットについてでした。
以下、関連記事です。
▼合計5棟の新築アパートに2億円ほど投資してみた収支まとめです。
▼年収別で使えるアパートローンのご紹介です。