【戸建て投資】売却するかホールドするか?の判断方法

こんにちは。ペリカン(@Pelican0825)です。8棟ほど戸建てを賃貸経営しています。

 

このたび妻名義の戸建てで退去がありました。2017年に購入して、もう6年以上所有している物件ですが、ありがたいことにその間ずっと退去がありませんでした。

 

利回り17〜18%ほど出ているので、家賃インカムだけで、購入価格ほぼ全額を回収してしまっています。個人名義で保有し6年超経過しているので、長期譲渡で所得税も安いです。

 

ですが売ったところで、同じような利回りの物件は、なかなか買えない状況があります。まだ築30年台ですから、あと10年〜15年くらいは貸すのも一つの手かもしれません。

 

このような売るかホールドするか判断に迷う時、われわれはどのように考えるべきなのでしょうか?

 

相場が動く以上、絶対的な正解などは存在しないのですが、いくつか判断のポイントについて解説してみたいと思います。

売却するのとホールドするのと、どちらが賢明か?

ところで一般的な大家さんは、どのように判断するのか気になりますよね。

 

というわけで先日ツイッターでアンケートを取ってみました。

その結果は次のとおり。

 

 

こちらの結果が非常に興味深いですね。

 

  • 空き家で「売却」に出す 24%
  • 客付けして「売却」に出す 40.5%
  • 客付けして貸し続ける 35.5%

 

アンケート結果は、上記のとおりです。

 

空き家で売却に出すか、客付けして売却に出すかという点で意見の違いはありますが、どちらにしても「売却」を第一に考えている人が過半数を超えています。一方で、客付けして貸し続けるという人も3分の1はいるようですから、こちらは根強いインカム派の投資家さんかもしれませんね。

 

おそらく売却を選んだ人が多かったのは、築36年で非線引き区域エリアの物件という、この先あまり伸びしろが無さそうな物件のため、高く売れるうちに売ったら?ということだろうと推察します。大規模修繕も控えていますからね。

 

客付けしてから「売却」に出す人が一番多かったので、利回りで引き直してオーナーチェンジで売るのが定石、かつ確実だろうということでしょう。

 

あくまでここまでは一般の大家さんのご意見です。ご回答してくださった方、誠にありがとうございました。

売却かホールドか?について計算してみた結果

 

改めてスペックを表記します。

 

  • 購入価格:320万
  • リフォーム費:70万
  • 想定家賃:月額55,000円
  • ローン返済:公庫で月3万円(残債260万)
  • 築年数:36年
  • エリア:非線引き区域
  • 注意点:そろそろ大規模修繕が必要!
  • 現在の簿価:136万円(減価償却は終わっている)

 

まず時間軸の問題がありますよね。例えば、この物件を築45年まであと9年間所有する条件で考えてみましょう。築45年まで家賃を回収し、その時点で売却する想定です。

 

※以下、計算を簡略にするため登記費用・仲介手数料などは省略しています

 

築45年まで保有するシミュレーション

その場合、回収家賃は594万円(55,000円×12ヶ月×9年)です。あとは築45年でいくらで売れるかですが、もうかなり古いのでボロ戸建て投資家さん向けに利回り20%ラインの300万円で売却価格とします。合計で894万円が売上となります。

 

あとは経費を考えなければいけません。まずは大規模修繕で100万円を見込みます。それから、修繕費や固定資産税などの経費率が家賃の25%とすると148万円かかります。そしてローン返済が324万円(月3万×12ヶ月×9年)です。合計で572万円が経費となります。

 

売上(894万)ー経費(572万)になりますので、9年間の手残りは322万円になりますね。譲渡所得税はざっくり30万円位かかるので手取りは、300万弱にはなりますね。

 

築36年で今すぐ売却するシミュレーション

今すぐ売るなら売却価格はもう少し上がると思われます。

 

田舎とはいえ、利回り15%のオーナーチェンジならそこまで時間が掛からず売れるかもしれませんね。その場合、売却価格は440万円(55,000円×12ヶ月÷15%)となります。

 

すぐに売る場合は大規模修繕や固定資産税など経費はかかりませんので、保有中の経費はゼロになります。ただし、すぐに売る場合はローン残債が260万ほどあるので、売却価格ーローン残債で差引180万円となり、そこに譲渡所得税が60万かかるので、手残りは120万円くらいでしょう。

 

築45年まで保有するか?今すぐ売るか?の最終結論

9年所有して手残り300万弱となるか、今すぐ売って手残り120万となるかの違いとなりました。

 

これだけ見ると9年間所有したわりに手残りは少ない?という印象はありますよね。

 

その一番の原因というのが、やっぱり100万円の大規模修繕ということになるでしょう。しかも大規模修繕は屋根と外壁だけですので、それ以外に給湯器交換・給排水管の故障・漏水などあると、すぐに10万円〜50万円程度の修繕が発生する可能性があります。

 

一戸建ては経費率が高くなりがちな点は注意しなければいけませんね!一瞬にして利益が吹き飛んでしまいますから。

あとがき:前提条件が変わると結果も変わる

あとは前提条件が変わると、結果も大きく変わってくるということですね。

 

例えば、9年間経過しても500万円くらいで実需が買ってくれるとか、リフォームで5000円ほど家賃UPするとか、保有した場合の伸び代をどんどん考えていくと、50万〜100万くらい手残りはすぐ増えます。

 

また「朽ちるまで貸す」という戦略がありますが、時間軸を15年とか20年くらいなど、もっと長期で考えるとこれもまた結果が変わってきます。

 

ただし現時点では、私も売却の方向で考えています。これがもっと土地値のあるエリアだと新築に建て替えなどや土地値売却などもありますが、なんせ非線引き区域ですからね(笑)過疎っていくエリアでの賃貸経営は、精神的に辛いものがあります。

 

というわけで最終結論としては、もう1回客付けして家賃インカムを得ながら、高めの売却価格でオーナーチェンジで売りに出すということで良いと考えています。

 

以下、関連記事です。

 

▼まずは家賃収入月額50万円を目指す方法ですね。

 

▼不動産投資における個人と法人の使い分けについて解説しています。

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