戸建て投資で大切なのは利回りだけではない

こんにちは。ペリカン(@Pelican0825)です。戸建て9棟の賃貸経営を、7年間ほどしています。

 

戸建て不動産投資というのは、とても手堅い投資だと私は考えています。立地の選び方にもよりますが、土地の価値というのはある日突然、半額になったりすることは考えられないからですね。

 

くわえて、上物としての建物に、収益性や居住性があれば、投資・実需どちらにも出口が取れるというのは、心強いと思います。

 

不動産はすぐにキャッシュにできないから流動性が低い

 

こんなことを言われることがあります。一般的にも、不動産は換金しにくいと思っている人が大半です。でも小さな戸建て規模であれば最短で2〜3ヶ月で売却することも可能です。

 

というわけで今回は、これから戸建て投資をしたい人が見るべきポイントを解説しています。大切なのは、利回りだけではないということですね。

 

では、早速行ってみましょう!

戸建て投資で物件を見るポイント

最近、戸建て投資についてのご相談が増えています。よく相談される物件は以下のようなスペックです(実際の数値とは少し変えています近い内容です)

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  • 価格600万円
  • 1980年築、間取り3K(上図)
  • 土地64㎡、建物55㎡
  • 路線価40,000円/㎡
  • 私道接道
  • 駐車場1台(軽自動車用は可)
  • 人口10万人、市街化区域

 

このエリアの戸建ての相場家賃が7万円くらいだとすると表面利回り14%(年間家賃84万÷600万)くらいです。リフォームで100万円掛かったとしても実質利回りでも12%は狙えます。

 

こういう数値上だけの分析をしていくと、一見投資として成立する印象を持ってしまいます。しかし投資で大切なのは利回りだけではありません。その根拠について、次に書いてみたい思います。

立地や住み心地こそ大切な要素

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上記の物件でネックになりそうなのは、以下の3点ですね。

  1. 土地の路線価と接道
  2. 住み心地
  3. 築年数

 

それぞれ補足していきます。

 

1.土地の路線価と接道

まず土地の広さが64㎡というのが戸建て用地として狭い印象です。東京など都心部の1等地であれば問題ありませんが、地方においては最低でも100㎡前後は欲しいところです。

 

それにより、路線価が40,000円というのは悪くありませんが、土地が狭いので土地値は250万円程度(売値の半分以下)しかありません。しかも私道接道なので、金融機関評価の掛け目はキツくなります。

 

実需でも人気がない広さで、土地値評価も出なければ、次の物件を買う時の共同担保としてもあまり評価が伸びない可能性があります。

2.住み心地

次にネックになっているのが「間取り」と「駐車場」です。この2点は住み心地に大きく影響を与えます。

 

地方の戸建て投資というのは、築年数が古いもので利回りを出していく投資です。したがって間取り自体が古いケースがあります。3Kとか4Kなどはその代表です。

 

基本的に、賃貸ではLDKが圧倒的に好まれます。幸いこの物件は、1階の和室を洋室リフォームして台所と連結すれば、2LDK化することができます。

 

しかし2LDKは子供が二人以上いる家庭では狭いと感じる人もいらっしゃいます。夫婦のみ、または夫婦+子供1名に入居ターゲットを絞れば問題ありませんが、賃貸できる顧客層が限られていくことは認識しておかなければいけません。

 

また「駐車場」が軽自動車のみというのは、かなりのネックになります。戸建て投資はターゲットがファミリー層なので、子供が増えたり大きくなれば、車もワゴンやセダンタイプに買い換える人も多くなります。

 

駐車場は停めやすさ、車庫入れの容易さも、特に運転に自身のない女性は気にすることがあります。

3.築年数

最後に「築年数」です。不動産投資は、投資した金額を如何に早く回収するかというのが最大のポイントです。

 

本物件の場合、すでに築年数が38年になっています。築50年まで貸し出す前提であれば残り12年しかありませんから、利回りが高く、かなりのハイペースで回収しないと建物としての寿命が来てしまいます。

 

これが築25年で買えば、残り25年もありますから、丁寧に外壁塗装をしながらホールドするというのは面白いと思います。

 

いくら綺麗にリフォームされていても、賃貸で築50年以上というのは、それなりに抵抗もある人も出てくるでしょう。途中売却を考えても、築年数は浅いほうが、圧倒的に有利です。

 

築25年なら、10年ホールドして家賃収入を得続けても、売るときにはまだ築35年です。この水準なら十分実需への高値売却も視野に入ってきます。

 

ただし築40年でも、売価が土地値の半額などであれば投資妙味はあるでしょう。将来更地化することで、今度は地主として金融機関から建物分だけの融資を引いて投資物件を建てる選択も考えられます。

 

その場合、やはり土地の広さや評価額というものがポイントになってくるわけです。

投資でいつまでにどこに到達したいのか

いろいろ書いてきましたが、投資はゴール設定が何より大切になってきます。

 

目標を、サラリーマンリタイアに置くのか、3年後にキャッシュフローを20万円にしたいのか、老後の安定収入源を目指すのか。そういった目的によって買うべき物件や投資スタイルが異なってきます。

 

したがって基本は「逆算思考」です。いつまでにどこに達成したいのか。このフォーカスがブレないよう、常に目標と買うべき物件を見誤らないようにしたいものです。

 

手段や方法を間違うと、遠回りになってしまう可能性があります。勉強のためには、遠回りも時には必要かもしれませんが、人生の時間は限られています。

 

森を見て、木を見る」この精神を忘れないようにしたいものですね。私も目標と手段がズレることのないよう、自戒の念を込めて、いつも自分に言い聞かせています。

 

以下、関連記事です。

 

▼戸建て投資は、競争力が高いというのは事実ですが、なんでも良いわけではありません。ペリカンが物件選定において最低限見ているチェックポイントをまとめてみました。

 

▼戸建て投資の攻略方法のまとめ【完全版】です

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