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【書評】わずか“1年"で“家賃年収2000万円"を達成した「ユダヤ式」不動産投資術

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書評

最近読んでおもしろかった不動産投資の本があったので紹介します。書名はわずか“1年"で“家賃年収2000万円"を達成した「ユダヤ式」不動産投資術という本です。

著者の宇都木氏はマクドナルドの社員でしたが、サラリーマン時代に不動産投資をスタートしてわずか1年でリタイアしました。今は法人で不動産賃貸業をする傍ら、社団法人不動産投資家育成協会の認定講師を勤められていらっしゃいます。

今日は同著から学んだ3つのエッセンスについてまとめてみます。

 

イールドギャップの重要性

不動産投資は、小さくても数百万円、規模が大きくなると数億円という世界になるため、金融機関からの《融資》というのを基本に据えます。すると物件の利回りから貸し出し金利を引いた残りが、利益になります。これをイールドギャップと呼びます。

たとえば物件の表面利回りが10%で金利4.5%の融資だと、イールドギャップは5.5%になりますが、表面利回りが9%でも金利1.5%の融資であれば、イールドギャップが7.5%になり、こちらの方が安全性が高いということになります。

不動産賃貸業は、このイールドギャップを如何に高く確保できるかが、事業としての成否をわけますが、この本の著者も最初の1棟目は、利回り9.5%の物件を、借入4800万円/期間30年/金利1.2%、という条件で融資を引いたそうです。月々の収入は38万円ほど、ローン返済は16万円ほどになり、返済比率が42%になります。

宇都木氏も返済比率は重視していて、40%以下なら「買い」、50%以下なら「買いを検討すべき」と判断するそうですが、一般的に返済比率40%前後なら問題ないと私も思います。物件を購入する際には、まずは「イールドギャップ」と「融資期間」にこだわるということが重要であることは間違いないでしょう。逆にイールドギャップが取れなかったり、融資期間が10年など短くしすぎると、返済比率が高くなるため、破綻する可能性が出てきます。

同著では、物件利回り・融資期間・金利を変えたシミュレーションの例がふんだんに紹介されており、賃貸経営において重要な”数字の感覚”を養うことができます。

投資物件の選び方

著者は1棟目を築5年の重量鉄骨アパートを皮切りに、2〜4棟目を築9年の鉄骨造アパート、5棟目を築6年のRC造マンションと比較的築浅のアパート・マンションを、金利の低い信金などを利用して購入しています。

築浅のアパートを買えば、売る時もそれほど古くなければ値下がりしにくい特徴があります。また積算の出るアパート・マンションを中心に買い進めれば、信用毀損せずに次の物件を買い進めることもできます。1棟目から法人化して購入することで法人としての事業実績もできるので金融機関からの評価も高くなります。

このように積算の出る大きめの物件を、融資を使って買い進めていけばリタイアも早期に見えてくることに加えて、一番は築10年未満の築浅物件を買っていくことで、初期の修繕リスクなど経費を抑えることができることがポイントだと言えます。

現在、私は高利回りボロ物件の路線で投資をしていますが、今後は資産性のある物件も検討しています。もし積算評価の出る物件を買うなら、築浅のものを購入して、イールドギャップが最低でも7%、できれば8%以上出るような物件を購入していく必要があると考えています。ボロ→資産性へのシフトは、B/Sの見栄えを変える必要がありますが、まずはCFを潤沢にして、繰上返済を進める方針に変わりありません。

リレーション構築手法

不動産投資は、利回りや収益性など数値的な分析は重要ですが、「人が住環境を提供する」ということであったり、賃貸会社の営業マンが良い部屋として心からおすすめして紹介するなど、エモーショナルな 部分がたくさんあります。

そういう意味では、人間対人間の付き合いであり、信頼関係がなによりも重要になります。

同著では、そのことを

  • 「種をまくPoint活動」
  • 「水をやるLine活動」
  • 「収穫するCourt活動」

という分かりやすい表現でまとめられています。不動産投資はビジネスであり経営なので、単なる上がった下がっただけの金融投資とは違った側面があります。私が不動産投資が面白いと思う所以はここにあります。

自分の人間としての成長が求められますし、資産形成という範疇を超えて、人生を通じて取り組む価値のある投資対象として私も不動産を捉えています。経営者として認められて、金融機関から追加融資してもらえるというのは、これほどやりがいのある事業はないのではないでしょうか。

まとめ

チャレンジしなければ果実は得られないということを最近は私もよく思いますが、そのことはこの本からも同じメッセージを感じました。宇都木さんは物件を買い増すために金融機関の巡業を繰り返し、それでも多くの銀行から断られたエピソードなども書かれています。

多くの人が成功できないのは、チャレンジして失敗した時にすぐに辞めてしまうからです。成功するためには数多くの失敗をしなければいけないし、そこには失敗の閾値なるものがあるのかもしれません。そして数多くの失敗にも挫折せず、アクションを続ける勇気も必要になります。

この本は、これから不動産投資をはじめたい人はもちろん、ある程度投資経験がある人、不動産投資で行き詰まっている人が、改めてじっくり読み返すべき一冊であるでしょう。

 

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