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あすなろLIFE

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相続税対策でアパートを建てると相続人にデメリットだらけ!?

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アパート

先日、日経新聞が「アパートローン減速」というタイトルでニュースを報じていました。

なにやら、全国の銀行の新規融資額が4半期ベースで前年比0.2%減(1兆508億円)となったらしい。でも、たったの0.2%減ですよ。むしろ、1兆円超えが過去に3度しかないという事実を考えると、過熱感は依然として健在と言えるのではないでしょうか。

こうしてアパートローンが加熱している原因は海外マネーの流入も含めた不動産投資の活発化に加えて、国内要因としては相続税対策も挙げられています。

私が問題だと思うのは、後者です。知識のない老人に、相続税対策としてアパートローンを組ませることの愚について、今日はデメリットをまとめてみます。

 

 

相続税の計算方法とは?(平成27年改正)

まずは、、、、

  1. 現金で相続する場合
  2. アパートローンを組んで相続する場合

この2つで、どれくらい税金が違うのでしょうか?

 

※平成27年に相続税の税率や基礎控除額に変更があり、以下のようになりました。

【相続税の早見表】

相続税の早見表

 

【基礎控除額】

  ・・・3,000万円+600万円×法定相続人の数

 

例えば、2億円を現金で持っていて、相続人が3人の場合は以下のようになります。基礎控除額が4800万円(3000万+600万×3人)あるので、最終評価額は1億5200万円になります。これを財産分与します。

  • 【妻】7600万円×30%ー700万円=1580万円
  • 【子A】3800万円×20%ー200万円=560万円
  • 【子B】3800万円×20%ー200万円=560万円

妻は配偶者なので、税額控除によりゼロになります。よって子供二人分の相続税だけがかかることになり、合計1120万円の相続税がかかります。

アパートローンによる相続

次にパーローンを組んで新築アパートを建てて相続する場合です。

 

現金2億円で、土地を購入すると土地の評価額は80%になり、1億6000万円になります。そこの土地に銀行からの借金で6000万円のアパートを建てると、賃貸物件の評価金額は60%なので、3600万円になります。

  • 土地評価1億6000万円+アパート3600万円=1億9600万円

しかしアパートローンで借金していますので、6000万円が差し引かれます

  • 【評価額】1億9600万円 ー 6000万円=1億3600万円

ここから基礎控除4800万円を差し引くと最終評価額は8800万円

  • 【妻】4400万円×20%ー200万円=680万円
  • 【子A】2200万円×15%ー50万円=280万円
  • 【子B】2200万円×15%ー50万円=280万円

同じく、配偶者は税額控除によりゼロになります。よって子供二人分の相続税だけがかかることになり、合計560万円の相続税がかかります。たしかに現金で相続する時に比べて、相続税を2分の1に圧縮できました。

 

しかしながら、このカラクリは5億、10億など、巨額の資産を所有している富裕層の場合には、顕著に相続税がかかってきます。例えば、資産5億円の場合には相続税が50%かかりますので、2億超の相続税がかかるということになります。

日本は最高税率は55%ですが、世界では米国が40%、ドイツは30%、フランスは45%です。このように日本は相続税率が高く「日本は3代で資産が無くなる」と言われる所以です。

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相続人にとってのデメリット

資産が多ければ多いほど、相続税が巨額になることが分かりました。そしてアパートが建っている土地は「貸家建付地」となり、その土地にかかる評価額を下げることができます。したがってアパートを建てると相続税は下がります。

一方で、残された相続人へのデメリットを何なのでしょうか?相続人への負担として考えておかなければいけないのは、アパート経営に必要な4つの費用です。

固定資産税

土地・アパート本体とも毎年、固定資産税がかかります。〜億円単位の評価額の不動産には、数百万円単位での固定資産税がかかるでしょう。しかもこれは毎年です。持っているだけで、税金を支払わなければいけません。

家賃収入に対する所得税

入居者がいれば家賃収入が発生しますが、その売上に対して所得税を払わなければいけません。もしサラリーマンであれば、収入が多くなってしまい所得税率も同時に上がってしまう可能性があります。

借金のローン返済・利払い

ローンで購入していれば、銀行へのローン返済・利払いは必要です。新築であれば30〜35年続くので長期の返済になることを覚悟しなければいけません。サブリース等により満室保証が付いていれば問題ないと考える人が多いですが、保証額というのは通常下がっていくことが多いものです。

修繕費・空室の原状回復費

新築アパートは最初の10年は設備が壊れることもなく安定稼働します。ですが、10年を過ぎると給湯器が故障したり、外壁や配管のメンテナンスが必要になるなど、経費が増えていきます。また空室の原状回復にはお金がかかります。壁紙・フローリング・クリーニングなど、1室空くだけで10〜20万円を覚悟しなければいけません

まとめ

相続税対策で新築アパートを建てるケースが横行していますが、このスキームは相続税が減るというメリットがある一方で、遺族(相続人)にはメリットばかりでもありません。

亡くなった後に、アパート経営の負担が重くのしかかり、遺族に恨まれることほど辛いことはありません。資産の大きな方は生前にしっかりと相続人と話し合いをしておくことをオススメします。

 

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